UPDATE 2020.9.2
ネット証券とネット銀行の口座連携サービスとは、簡単に言うと「ネット銀行にあるお金をそのまま、ネット証券での取引(株式や投資信託の購入)に使用できる」というものです。これは、系列のネット証券とネット銀行間で利用でき、スイープ機能やスイープサービスとも呼ばれます。
一般的に証券会社で取引をするには、証券会社の口座にお金を入れる「入金」というステップが必要ですが、口座連携サービスを利用すれば、この入金の手間をぐっと減らすことができます。
さらに、口座連携サービスの利用で優遇金利が適用されるケースが多く、便利なだけではなくとてもおトクなサービスなのです。
口座連携サービス(自動入出金サービス)の主な特徴は、次の5つです。 優遇金利は投資をしていなくても適用されるため、誰にでもメリットがあります。
銀行預金をそのまま株式や投資信託の購入に充てられる
円普通預金に優遇金利が適用される
元本保証されている
預金保険制度(ペイオフ)の対象である
手数料などは無料
現時点で、口座連携サービス(自動入出金サービス)があるネット銀行は、住信SBIネット銀行、楽天銀行、大和ネクスト銀行、GMOあおぞらネット銀行の4行です。
各社のサービス内容には、少し違いがありますので一覧で見てみましょう。
GMOあおぞらネット銀行と楽天銀行の優遇金利は注目ですね
各口座連携サービスの比較ポイントは次の4つです。
GMOあおぞらネット銀行と楽天銀行は優遇金利が高い
振替が必要かどうか
定額自動入金ができるか
外貨預金の資金移動ができるか
この中で、最も注目したいのが優遇金利です。GMOあおぞらネット銀行では年0.11%、楽天銀行では年0.10%というとても魅力的な金利になっています(いずれも税引前)。
楽天銀行の普通預金金利は年0.02%(税引前)、定期預金金利は年0.03%(税引前、1年もの)ですから、定期預金並みの高い金利を、普通預金に適用できてしまうわけです。
いずれの会社も、口座連携サービスに申し込むだけで、投資をする必要はありませんので、少しでも高い金利で預けたい方には見逃せないサービスです。
少し注意が必要なのは、GMOあおぞらネット銀行と住信SBIネット銀行では、優遇金利が適用されるのは投資用口座(証券コネクト口座・ハイブリッド口座)のみという点です。こちらの場合は代表口座から一度振り替える必要があります。
一方、楽天銀行と大和ネクスト銀行では、投資用口座自体が存在せず、円普通預金そのものに優遇金利が適用されます。
上の説明と一部重複しますが、GMOあおぞらネット銀行、住信SBIネット銀行では、代表口座から投資用口座(証券コネクト口座・ハイブリッド口座)への振り替えるひと手間が発生します。
楽天銀行と大和ネクスト銀行では、円普通預金をそのまま口座連携サービスで利用できるので、まったく手間がかかりません。
そもそも他の銀行からこれらのネット銀行への入金が気になる方もいらっしゃるでしょう。
銀行によっては、定額自動入金といって毎月定額を他の金融機関から自動で取り寄せるサービスがあります。
上記4行のうち、定額自動入金サービスがあるのは、住信SBIネット銀行、大和ネクスト銀行でいずれも無料です。この2行であれば他行の口座、例えば給与振込口座などからの取り寄せが自動かつ無料でできて便利です。
大和ネクスト銀行では、円だけではなく外貨普通預金も口座連携による自動入出金が可能です。
また、住信SBIネット銀行は、自動入出金ではないものの、外貨普通預金を手数料無料でSBI証券へ入金できるサービスがあります。
少し上級者向けの情報になりますが、外貨での投資には大和ネクスト銀行か住信SBIネット銀行が便利でしょう。
取引の都度、証券口座に入金する必要がない口座連携サービスは、とても利便性が高いサービスです。さらに、優遇金利がつきますので、投資をしない方にもメリットがありますね。
2020年9月2日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。