UPDATE 2020.9.1
外貨積立は、定期的に円を外貨に交換して積み立てる外貨預金です。ちなみに「円を外貨に交換」とは、「円で外貨を購入」することを意味します。
外貨積立の取引方法はとてもシンプルです。「毎月1日に1,000円で米ドルを購入する」といった具合に設定すれば、あとは毎月自動的に積み立ててくれます。利息は外貨預金に入金されるので手間もかかりません。
外貨積立のメリットのひとつは、外貨を持つことのメリットである、有利な金利です。また、毎月積み立てることにより購入時期が分散されるため、一度に購入するよりも為替の変動リスクを抑える効果が期待できることもメリットになります。
一方、デメリットは、「円→外貨」「外貨→円」を購入する際にそれぞれ手数料が発生してしまうこと。そして、為替レートの変動で外貨の価値が購入時より下がることがある点も注意すべき点です。
また、預金保険制度の対象でないため、仮に金融機関が破たんすれば、金融機関の財産状況に応じて預入金額が支払われるため、一部カットされる可能性があるということも覚えておいてください。
ネット銀行からメガバンクまで、多くの銀行で外貨積立ができます。それぞれの注目すべき点を比較して、外貨積立におすすめの銀行がどこかを見ていきましょう。
為替手数料や買付頻度など、銀行によって結構違いがありますね。
外貨積立の最低積立金額は、auじぶん銀行は100円、PayPay銀行は300円からとなります。また、住信SBIネット銀行、GMOあおぞらネット銀行、ソニー銀行などは500円からと、少額で積み立てられる銀行が多いですね。
外貨積立の積立頻度は、毎月の他、毎週や毎日などの設定ができる銀行も多く、購入タイミングをより分散できるようになっています。
例えば、auじぶん銀行は最低買付金額が100円で毎日積立が可能ですので「100円を毎日積み立てる」という方法もとれます。
外貨積立の取扱通貨は銀行によって異なりますが、米ドルを中心として、ユーロ、英ポンド、豪ドルなどの通貨が購入できます。初心者の方は、米ドルなどが中心になると思いますので、取扱通貨が多くなくても問題はないでしょう。
外貨積立での米ドルの為替手数料が安いのは住信SBIネット銀行とGMOあおぞらネット銀行の4銭(往復)、PayPay銀行の10銭(往復)です。auじぶん銀行とイオン銀行は、購入時に為替手数料がかかりませんが、払戻時にauじぶん銀行は25銭、イオン銀行は50銭と、それなりの手数料かかりますのでご注意ください。
ちなみに、為替手数料の”片道”とは、「円→米ドル」などどちらか一方への交換のこと。”往復“は「円→米ドル」+「米ドル→円」といった2つの取引のことになります。
外貨積立サービスについて、最も違いが顕著なのは為替手数料です。積立頻度や取扱通貨などを考慮しても、住信SBIネット銀行とGMOあおぞらネット銀行が低コストでバランスがとれたサービスを展開しています。
外貨積立を検討される場合は、この2行を軸に考えてみましょう。
各行とも外貨預金に関連するサービスを用意していますが、外貨積立に特化したサービスとしてはソニー銀行、GMOあおぞらネット銀行の「購入上限レート」が挙げられます。設定したレートを上回る場合は購入を休止できますので、不利なレートでの購入を避けられるという利点があります。
銀行名 | サービス内容 |
---|---|
住信SBIネット銀行 |
外貨損益チェッカー 買付時の為替レートと預入金額、平均購入レート、残高等から外貨取引における損益額を簡易的に集計する機能 |
GMOあおぞらネット銀行 |
購入上限レート 自身で購入上限レートが設定できるので、不利なレートの場合購入を休止できる |
PayPay銀行 |
「テクニカるナビ」アプリ テクニカル分析をもとに未来の値動きを自動で予測するアプリ。未来のチャートを予測する「形状予測チャート」、買い売りのどちらが優勢かを示す「テクニカルパネル」など、外貨取引に役立つ情報を提供 |
楽天銀行 |
為替ターゲットメール あらかじめ設定した為替レートに到達すると、Eメールで知らせる機能 |
SBI新生銀行 |
経済指標プッシュ通知 経済指標通知の他、キャンペーン情報等がプッシュ通知される機能(外貨預金アプリ) |
ソニー銀行 |
購入上限レート 自身で購入上限レートが設定できるので、不利なレートの場合購入を休止できる |
auじぶん銀行 |
AI外貨予測 米ドル、ユーロ、豪ドル、NZドル南アランドの為替の動きを「1時間」「1営業日」「5営業日」の期間に分けて予測する |
イオン銀行 |
ー |
三菱UFJ銀行(三菱UFJダイレクト) |
為替レートアラートメール 利用者が登録した為替レートに到達したときに、Eメールで知らせる機能 |
三井住友銀行(SMBCダイレクト) |
外国為替相場通知メール 米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、スイスフランのリアルタイムの為替レートを、1日2回メールで知らせる |
外貨預金は為替コストやリスクもありますが、資産の分散という点で、資産の一部を外貨で持っておくという考え方もあります。また、外貨を保有すると、為替レートに影響を及ぼす世界の出来事を自分事として捉えることができますので、勉強という点でも良いでしょう。
外貨積立では、住信SBIネット銀行とGMOあおぞらネット銀行がおすすめです。低コストなうえ、積立頻度や取扱通貨などを考慮しても、バランスがとれたサービスを展開していますね。
2020年9月1日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。