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05「貸株サービス」とは?貸株金利の魅力とリスクを知ろう

UPDATE 2019.1.11

はじめに
「貸株サービス」とは、保有している株式を証券会社に貸すことにより、金利を受け取れるサービスです。株式投資で得られる利益としては、売却益・配当金・株主優待の3つが有名ですが、貸株サービスを利用すれば貸株金利という利益も期待できます。
サービスの特徴やメリット・デメリットなど、詳しくご説明します。

貸株サービスとは

貸株サービスとは、保有している株式を証券会社に貸し出すことにより金利を受け取れるサービスです。簡単に言うと、株を貸してそのレンタル料がもらえるということです。

株式を借り受けた証券会社は、その株式を機関投資家に貸し出し、貸株料を受け取ることで利益を得ています。これが貸株市場の仕組みです。

貸株金利は通常0.1%前後(税引前)で、1%以上の場合はプレミアム金利やボーナス金利などと呼ばれます。
ネット銀行の定期預金金利でも年0.02%程度なので、魅力的な金利と言えます。

貸株金利は新興市場の小型株など値動きが大きい銘柄ほど高くなる傾向にあり、ごく限られるものの非常に高い金利の銘柄もあります。

貸株サービスは、大手ネット証券が積極的に取り組んでいて、特にSBI 証券・楽天証券などは取扱銘柄数が多くなっています
特別な利用料はかからず、配当・株主優待を得ながら貸株金利を受け取ることができますので、配当や株主優待狙いの中長期投資家の方や、値下がりして塩漬け状態となった株を保有している方にも大きなメリットがあります。

貸株サービスのメリット

貸株サービスのメリットには、次の4つがあります。

メリット1

貸株金利が受け取れる

メリット2

配当金(もしくは配当金相当額)が受け取れる

メリット3

株主優待が受けられる

メリット4

貸株中でも好きなときに売却できる

メリット1 貸株金利が受け取れる

年率0.1%の銘柄が多いものの、1.0%以上の銘柄も数百以上あります。例えばSBI証券は約400銘柄、楽天証券では約600銘柄あります(2018年11月現在)。
年率1.0%の場合、100万円で年間1万円、10年間で10万円の金利収入になるので、銀行の金利よりも断然お得です。

例えば100万円で年間1万円の貸株金利の場合、
100万円 × 1% ÷ 365 = 27.39円
が1日あたりの貸株収入です。毎日貸株金利が計算され、毎月入金されます。
ですから、数年単位で株を預ける長期投資家だけでなく、数ヶ月単位で株を預ける投資家にもメリットがあるのです。

メリット2 配当金(もしくは配当金相当額)が受け取れる

配当金は、企業が定めた権利確定日に株式を保有している株主に対して支払われます。
貸株サービスを利用している場合、証券会社に名義が変わってしまうため原則配当金は受け取れませんが、証券会社から配当金相当額を受け取れます。
配当金と配当金相当額の金額は同じものの、税制上の扱いが異なるので注意が必要です。これに関しては後ほど詳しく説明します。

楽天証券やマネックス証券など「配当自動取得サービス」がある証券会社なら、配当金の権利確定日に自動的に株式が返却され、配当金を受け取ることができます。

メリット3 株主優待が受けられる

貸株サービスを利用していると、配当金と同様に本来なら株主優待を受けることができません。
ただし、主要ネット証券各社では「株主優待権利自動取得サービス」を利用することで株主優待を受けることができます。これは権利確定日に貸株を自動で返却してくれる便利なサービスです。

メリット4 貸株中でも好きなときに売却できる

貸株中の株式はいつでも売却できます。しかも、貸株解除など面倒な手続きは必要ありません。普通の株式と同じように売ることができるので、売却のタイミングを逃す心配はありません。

貸株サービスのデメリット・注意点

魅力的な貸株サービスですが、次のような注意点があります。

注意点1

長期株主優待サービスが受けられない可能性がある

注意点2

配当金相当額で受け取ると税制上のデメリットがある

注意点3

信用取引ができない場合がある

注意点4

証券会社の信用リスクを負う

注意点1 長期株主優待サービスが受けられない可能性がある

株式を長期保有すると、株主優待がグレードアップする企業があります。しかし、貸株サービスを利用していると、一旦証券会社に名義が変わってしまうため、優待取得のために株式が権利確定日に返却されても長期株主優待サービスが受けられない可能性があります。
貸株金利と比較して有利な株主優待の場合は、貸株サービスの候補から外しておきましょう。

注意点2 配当金相当額で受け取ると税制上のデメリットがある

通常、配当金は源泉徴収され、株式の損失と損益通算ができます。また、確定申告して総合課税を選ぶと、配当所得控除を受けることもできます。
しかし、貸株サービスで受け取る配当金相当額は、配当課税相当分が源泉徴収されるにも関わらず、さらに雑所得として二重に税金が引かれてしまいます。この問題を解決するには、配当の権利確定日までに貸株の返却を指示しておきましょう。先ほどご紹介した「配当自動取得サービス」を利用すると自動的に貸株を返却してくれるので便利です。

注意点3 信用取引ができない場合がある

信用取引は、保有している株式をすべて委託保証金代用有価証券として担保にします。ですから、信用取引口座を開設すると貸株サービスを利用できない場合があります。
ただし、SBI証券など信用取引口座を開設しても貸株サービスを利用できる証券会社もありますので、確認してみましょう。

注意点4 証券会社の信用リスクを負う

信用リスクとは、貸株サービスを利用している証券会社が倒産した場合のリスクです。
通常は、証券会社が倒産しても、投資家が預けている株式は証券会社の財産とは別に管理されていおり(分別管理)、投資者保護基金が1,000万円まで補償してくれます。
しかし、貸株サービスでは株式の名義が証券会社に書き替わってしまうため、分別管理の対象から外れてしまいます。ですから、証券会社が倒産した場合、株式の一部、または全部が戻ってこない可能性があるのです。

まとめ

株式を証券会社に貸すことによって、金利を受け取ることができる貸株サービス。いつでも売却できて、配当や株主優待も受けることができるおトクな制度です。
ただし、いくつかデメリットもあります。注意点をしっかり押さえて、メリットを最大限に活かしましょう。

貸株サービスについてはこちらの情報も参考にしてください

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2019年1月11日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。