UPDATE 2019.1.11
投資信託は、多くの投資家から集めたお金をまとめて、ファンドマネージャーと呼ばれる運用担当が株式や債券などに投資・運用する仕組みの金融商品です。運用成果がプラスになれば、投資家は投資した資金に応じて利益を受け取ることができます。
投資信託の投資先は、国内の株式・債券、海外の株式・債券、不動産など、様々です。
例えば、国内の一部市場に上場している企業だけでも2,000社以上。海外に目を向けると米国の場合は5,000社以上です。投資信託は、このような多くの企業の株式などを組み合わせて、ひとつの詰め合わせ商品として作られています。
1人で個別の株式を買い集めようとすると、大きな資金が必要です。海外の株式を幅広く買おうとしたら、資金だけでなく情報収集や売買の手続きも大変です。
それが、投資信託を活用すれば、少額から簡単に、国内外の株式や債券などに幅広く投資することができるのです。
投資信託には、主に3つのメリットがあります。詳しく解説していきましょう。
詰め合わせ商品だから1社の影響が少ない
少額から始められる
運用を任せられる
先ほど、投資信託は多くの企業の株式などを組み合わせた詰め合わせ商品だとご説明しました。
これは購入する際だけではなく、持っている間にもメリットがあります。
例えば、ある投資信託ではA社を含めて1,000社の株式を購入していたとします。A社はその1,000社の中の1社にすぎないため、もしもA社が破綻してしまったとしても、その投資信託全体としては大きな資産価値の下落にはつながりにくくなります。
一方、A社の株式を単独で個別に持っていた場合には、破綻によって大きくその価値が暴落してしまいます。
投資信託が詰め合わせ商品であることにより、個別企業の業績の影響を小さく抑えられるのです。
投資信託は、ネット証券なら100円から始められるところがあるほど、超少額からスタートできます。
店舗型の大手証券会社でも1,000円から始められる場合が多く、
投資信託の運用はファンドマネージャーと呼ばれる運用担当が行います。
ご自身で個別の株式や債券を選んだり、株価の変動などにより銘柄を入れ替えるなど、難しい取引や運用を人に任せることができます。
投資信託には、株式や債券、不動産などの値動きのある商品が組み込まれています。そのため、円預金と違い、市場動向により時には元本割れをすることもある点には注意が必要です。
元本確保されている普通預金や定期預金と混同しないよう違いをまとめておきます。
この表は横にスクロールできます
普通預金 | 定期預金 | 投資信託 | |
---|---|---|---|
元本保証 |
あり |
あり |
なし |
安全性 |
預金保険の対象 |
預金保険の対象 |
投資したお金(信託財産)は保全される |
積立 |
|
|
|
受け取れるお金 |
超低金利のためごくわずかだが、あらかじめ決められた利率に基づく利息を受け取れる。 |
あらかじめ決められた利率に基づく利息を受け取れる。普通預金よりはやや多い。 |
購入金額より売却金額が大きければ、その分利益が出る。
運用状況によって受け取れるが、変動がある。 ※分配金の有無や分配頻度は投資信託によって異なる。 ※分配金を受け取らず再投資することもできる。 |
リスク・リターン |
減ってしまうことはないがほとんど増えない ※物価上昇を加味すれば減っているとも言える |
減ってしまうことはないがほとんど増えない ※物価上昇を加味すれば減っているとも言える |
預金と比べると減ってしまう可能性もあるが、増える見込みもある ※その度合いは投資信託により異なる |
手数料 |
なし |
なし |
各種手数料がかかる ※投資信託によって異なる |
引出・解約 |
いつでも現金で引き出せる |
満期前に中途解約はできる ※中途解約利率が適用となり利息は減る。ただ元本割れはしない。 |
いつでも売却して現金化できる |
預けるお金の種類 |
日常的に使うお金 |
満期まで使わないお金 |
数年以上使わないお金 |
普通預金や定期預金と投資信託の大きな違いは、元本保証があるかどうかです。
普通預金・定期預金は元本が確保されているので、減らない安心感はありますが、長らくの超低金利でなかなか預けたお金を増やすことができない点はデメリットといえます。
一方、投資信託は元本割れのリスクはありますが、普通預金や定期預金以上に増やせる可能性があります。
例えば、投資信託で100万円を年率3%で10年間運用ができた場合と、定期預金金利0.04%(楽天銀行10年定期を想定)で運用した場合で、最終的に受け取れるお金がどれくらい違うか見てみましょう。
投資信託は100万円が約134万円(税込)、定期預金は100.4万円(税込)となり、30万円以上の差が出ます。
投資信託は、売却時の利益が約束されるものではありませんが、長期的に見れば増やすことも期待できます。
その他、預けている間の手数料の有無も大きな違いです。
預金には手数料はかかりません。一方、投資信託は、取扱金融機関や商品によって異なりますが、購入時、保有時、売却時にそれぞれ手数料がかかります。
投資信託を選ぶ際には、3つの手数料をしっかりチェックして選びましょう。
投資信託の3つの手数料について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
投資信託も必要に応じてすぐに現金化することができます。しかし、投資信託は市場動向により元本を下回っている時期もあり得ますので、いざというときに使うお金の預け先には向きません。
10年など長期間使う予定ないお金で始めるとリスクが少ないでしょう。
気軽に始められる投資信託も投資には変わりませんので、基本的なことを理解した上で始めた方が長く続けられ、成果も出やすくなります。少しずつでも学んでいきましょう。
投資信託を始めるなら、取扱商品数が多く、積立サービスも充実しているSBI証券、楽天証券がおすすめですよ。
2019年1月11日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。