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IFAと証券会社の違いとは?立場や手数料の違いからシーン別おすすめまで分かりやすく解説

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はじめに

証券会社の営業担当に提案された商品が、本当に自分に合っているのか不安に感じたことはありませんか?最近では「IFA」という選択肢を目にする機会も増えましたが、証券会社と何が違うのか分かりにくいと感じる方も多いでしょう。
この記事では、IFAと証券会社の違いを「所属・ノルマ・取扱商品・手数料・担当者の継続性」の5つの視点で比較し、シーン別にどちらが向いているかを整理しました。自分に合った相談先を選ぶための判断材料を分かりやすくお伝えします。

IFAと証券会社の違いを30秒で解説

IFAと証券会社の営業担当は、そもそも立場や収益の仕組みが異なります。まずは5つの視点で、ざっくりと違いを押さえておきましょう。

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項目IFA証券会社営業員
所属FA法人に所属
(証券会社と業務委託契約を締結)
証券会社に雇用されている
ノルマ基本的になしあり
(会社の販売方針)
取扱商品提携証券会社の商品自社または系列会社の商品が中心
手数料取引時に手数料が発生
(預かり資産に連動して手数料が発生する場合もあり)
コース・注文経路により異なる
転勤の有無原則なし多くの場合あり
(3〜5年で異動・担当替えとなるケースが多い)

表だけを見るとIFAのほうが自由度が高く見えるかもしれません。しかし、実際にはIFAにも構造的な注意点があります。次のセクションでは、5つの視点をひとつずつ掘り下げて解説していきます。

そもそも「IFAって何?」という方は、「IFAとは?役割やFPとの違いから選び方を分かりやすく解説」で基本を解説していますので、あわせてご覧ください。

IFAと証券会社の違いを5つの視点で詳しく比較

先ほどの比較表で取り上げた5つの視点を詳しく見ていきます。「IFAは中立で自由」「証券会社はノルマで縛られている」といった単純な構図ではなく、それぞれの構造的なメリットと注意点を整理していきましょう。

所属と立場の違い

IFAと証券会社の営業員では、所属と立場が大きく異なります。
証券会社の営業担当は、あくまで「会社の社員」として活動しています。そのため、おすすめの商品提案や営業方針は会社が決めるため、個人の裁量には限りがあります。

一方のIFAは、金融商品仲介業者であるIFA法人に所属し、そのIFA法人が証券会社と業務委託契約を結んでいる形です。IFA法人の正社員として活動するケースも増えており、個人事業主のイメージとは異なる働き方も広がっています。いずれの場合も証券会社の社員ではなく「外部パートナー」のため、商品提案や営業方針での個人裁量は証券会社の営業員よりも大きくなります。

ノルマと営業スタイルの違い

証券会社の営業担当は、会社としての販売方針や評価指標の影響を受けやすい立場にあります。たとえば、「今月はこの投資信託を重点的に販売する」といった社内方針があると、顧客のニーズよりも会社の目標が優先されるケースも出てきます。かつては短期間で商品の売買を繰り返す「回転売買」が問題視されたこともありました。

ただし、近年は証券会社もラップ口座などで預かり資産に連動する報酬体系を導入し始めており、営業員の評価基準も変化しつつあります。とはいえ、運用対象が系列会社の商品中心になりやすい構造は依然として残っています。

一方のIFAには、証券会社のような組織的なノルマは基本的にありません。ただし、IFAの収益は顧客の取引から発生する手数料が中心です。ノルマはなくても「取引が多いほど収入が増える」というインセンティブは構造的に存在するため、IFAだから完全に中立とは言い切れない点は知っておきましょう。

取扱商品の違い

証券会社の営業担当が提案できるのは、基本的に自社で取り扱っている商品です。特に大手証券会社の場合、グループ内の運用会社が組成した投資信託や、自社が主幹事を務めるIPO・社債などが提案の中心になりやすい傾向があります。他社の商品も扱えないわけではありませんが、社内の販売方針上、優先度が下がるケースは少なくありません。

一方のIFAは、提携する証券会社の商品ラインナップの中から提案を行います。複数の証券会社と提携しているIFAであれば、各社の投資信託や株式、債券を横断的に比較したうえで提案できるため、選択肢の幅は広がります。ただし、「IFAなら何でも扱える」というものではなく、あくまで提携先の証券会社が取り扱っている商品が対象です。提携先が1社のみであれば商品の選択肢は証券会社の営業担当とあまり変わりません。

なお、資産運用の相談先としては銀行を思い浮かべる方もいるかもしれません。ただし銀行の本業は預金や融資であり、証券仲介として扱える商品はIFAや証券会社と比べると限定的です。

手数料・コストの違い

手数料の面では、ネット証券が圧倒的に安いのが現状です。たとえばSBI証券のインターネットコースでは、電子交付の設定により国内株式の売買手数料が0円になる「ゼロ革命」を実施しています。相談こそできませんが、自分で判断・発注できる人にとってはコスト面で大きなメリットがあります。

ただし、同じネット証券でも営業担当を通すプランでは手数料体系が異なります。SBI証券の場合、IFAコースでは国内株式の売買手数料が484円〜、IFA(プランA)コースでは約定代金の1.625%〜と、インターネットコースと比べて大きな差があります。

一方のIFAは、売買をするたびに手数料がかかります。手数料は提携している証券会社によって異なりますが、約定代金の数%がかかる仕組みです。また、一部の証券会社では預かり資産残高によって手数料が変わるプランもあります。

「ネット証券より割高」と感じるかもしれませんが、見方を変えれば、IFAの手数料にはプロへの相談料が含まれているともいえます。通常、独立系のアドバイザーに個別相談をすると時間あたりの相談料がかかるため、人によっては取引手数料のほうが割安になるケースもあるでしょう。

担当者の継続性

IFAと証券会社の営業員では継続性も異なります。証券会社の営業担当は総合職の場合、3〜5年で異動や担当替えとなるケースが多いです。そのため、せっかく信頼関係を築いても担当者が変わるとまた一から説明が必要になり、運用方針そのものが変わってしまうこともあります。

ただし、最近は原則転勤のない「地域職」の営業員を配置する証券会社も増えてきています。長期的な関係を重視する方は、担当者の雇用形態を事前に確認しておくのもひとつの方法です。

一方のIFAには会社都合の転勤がないため、同じ担当者と長期的な関係を築きやすい点が大きなメリットです。結婚・住宅購入・退職といったライフステージの変化に、同じ担当者が寄り添ってくれる安心感が強みといえるでしょう。

ただし、IFAにもリスクがないわけではありません。個人で活動しているIFAの場合、体調不良や廃業によって突然担当者がいなくなる可能性はゼロではありません。万が一に備えて、所属するIFA法人の規模やバックアップ体制を確認しておくと安心です。

結局どっちに相談すべき?シーン別おすすめ判定

5つの視点で違いを見てきましたが、「結局、自分はどこに相談すればいいの?」と感じた方も多いのではないでしょうか。ここでは「ネット証券」「対面証券」「IFA」の3パターンに分けて、それぞれ向いている人の特徴を整理します。

証券会社(ネット証券)が向いている人

自分で情報収集や判断ができる方には、ネット証券がもっともコストパフォーマンスの高い選択肢です。具体的には、以下のような方が向いています。

  • 自分で銘柄選定・発注ができる人
  • とにかく手数料を最安にしたい人
  • NISAでインデックス投信をコツコツ積立したい人
  • ポイント投資やクレカ積立でお得に運用したい人

SBI証券や楽天証券、マネックス証券などの主要ネット証券では、クレジットカード積立によるポイント還元も充実しています。「プロへの相談は不要で、コストを抑えて自分のペースで運用したい」という方であれば、ネット証券で十分といえるでしょう。

証券会社(対面)が向いている人

対面の証券会社には、ネット証券やIFAにはない独自の強みがあります。以下のような方には、対面証券が合っているかもしれません。

  • IPOの割当を期待したい人
  • 大手ならではのブランドや信用力を重視する人
  • 営業担当と対面で相談しながら進めたい人
  • 担当者が数年ごとに変わっても気にならない人

大手証券会社はIPOの主幹事を務めるケースが多く、会社全体への割当株数はネット証券より多い傾向があります。ただし、顧客数も多いため、個人の当選確率が必ずしも高くなるわけではない点は理解しておきましょう。

また、対面証券は全国の店舗網や独自のリサーチ部門など、情報インフラが厚いのが強みです。手数料よりも「信頼できる大手に任せたい」という安心感を重視する方には、有力な選択肢となるでしょう。

IFAが向いている人

「プロに相談したいけれど、証券会社の営業方針に左右されるのは不安」という方には、IFAが有力な選択肢になります。以下のような方に向いています。

  • 退職金や相続資産など「失敗したくないお金」を運用したい人
  • 長期的に同じ担当者に伴走してほしい人
  • ポートフォリオの定期的な見直しもお願いしたい人
  • 家計・保険・相続まで総合的に相談したい人

特にまとまった資産の運用では、商品選びだけでなく「いつ・いくら・どの配分で投資するか」といった判断が重要になります。こうした総合的な設計を、転勤のない担当者と長期的に進められる点がIFAの強みです。

FPとの使い分けはどうする?

ここまでIFAと証券会社の違いを見てきましたが、「FP(ファイナンシャルプランナー)にも相談できるのでは?」と思った方もいるかもしれません。

FPはライフプラン設計・家計改善・保険見直しなど「お金の全体設計」を担うアドバイザーです。ただし、FPは金融商品仲介業者ではないため、具体的な株式や投資信託の売買仲介はできません。つまり「診断・設計」まではFP、「具体的な商品選び・購入」はIFAや証券会社、という役割分担になります。

実際の活用シーンで見ると、退職金の運用を始めたい場合まずFPで老後のキャッシュフロー表を作成し「運用に回せる金額」と「取り崩し計画」を明確にします。

そのうえで、IFAに具体的なポートフォリオ設計・商品選定を依頼するという2ステップが効果的です。相続で受け取った資産の運用も同様で、まずFPで相続税や他の資産との兼ね合いを整理してから、IFAで商品選定に進むとスムーズでしょう。

証券会社と組み合わせるケースもあります。「NISAを始めたいが、そもそも毎月いくら投資に回せるか分からない」という場合は、まずFPで家計診断を受け、投資に回せる金額を把握したうえで証券会社やIFAで口座開設・商品選定を行う流れがおすすめです。

FPとIFAの役割の違いやシーン別の使い分けをさらに詳しく知りたい方は、「IFAとFPの違いは?相談できる範囲・費用・選び方をわかりやすく比較」をご覧ください。

信頼できるIFAや証券会社営業員を見極めるためのチェックポイント

IFAと証券会社のどちらを選ぶにしても、最終的に重要なのは「担当者の質」です。信頼できる担当者かどうかを判断するためのチェックポイントをそれぞれ紹介します。

IFAのチェックポイント

IFAと一口にいっても、経歴や得意分野は人それぞれです。以下のポイントを確認しておくと、信頼できるIFAかどうかの判断材料になります。

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チェックポイント理由
経歴・得意分野が自分の相談内容と合っているか元証券会社出身なら運用や相場分析に強い一方、保険や税務の知識は限定的な場合がある
「IFA」という肩書だけで判断せず、前職や実務経験年数を確認
手数料体系を自ら開示してくれるか「相談は無料です」だけで終わらず、取引時にかかるコストの全体像をきちんと示してくれるかが透明性を測る重要な基準
商品の乗り換え提案に合理的な理由があるかノルマはなくても、売買が増えるほど手数料収入は増える構造
乗り換えを提案された際に「なぜ今のままではダメなのか」を納得できる形で説明してくれるかを確認
提携証券会社の数何社と提携しているかで商品の選択肢が変わる
提携先が1社のみの場合、実質的に商品選定の自由度は証券会社の営業担当と大差ないこともあり
フィデューシャリー・デューティーを公表しているか所属するIFA法人が「顧客本位の業務運営方針」をウェブサイト等で公表しているかどうかが透明性の目安となる

IFAは経験年数や職歴などで得意分野が大きく異なります。自分に合ったIFAに出会うために、質問を繰り返して「長年付き合えるか」を基準に選んでいくのが大切です。

証券会社営業員のチェックポイント

証券会社の営業担当にも、信頼できる人とそうでない人がいます。以下のポイントを意識して観察すると、担当者の質を見極めやすくなります。

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チェックポイント理由
自社商品以外の選択肢にも言及してくれるか他社と比べて自社の手数料が高いなど自社側の不利も開示してくれるか
売買の頻度が不自然に多くないか短期間で商品の乗り換えを繰り返し提案されている場合、回転売買の可能性あり
なぜ短期間での乗り換えが必要なのか説明してくれるかを確認
ラップ口座など複雑な投資商品の手数料構造を自ら説明してくれるかたとえばラップ口座は「投資一任報酬+投資信託の信託報酬」で手数料が二重にかかる仕組み
聞かれる前に自ら説明してくれるかが、信頼性のバロメーター
転勤時の引継ぎ体制を確認できるか自分のリスク許容度や運用方針がどう引き継がれるかを事前に聞いておく
担当者の引継ぎミスを事前に防ぐ
提案の根拠を説明してくれるか「なぜこの商品なのか」をリスク・リターン・手数料の観点で説明できるかどうかを確認
「今月のおすすめです」だけの提案になっていないかは重要なチェックポイント

証券会社が提案する商品が経験年数などで変わることは、IFAと比べると少なめです。そのため、「手数料を説明してくれるか」「自社よりもよい商品があるならば情報を開示するか」などが信頼する営業員を見極めるポイントとなります。

まとめ

IFAと証券会社は「どちらが優れている」というものではなく、所属の仕組み・ノルマの有無・取扱商品・手数料・担当者の継続性といった構造そのものが異なります。

  • 手数料を最優先:ネット証券(営業員なし)
  • 大手の安心感やIPOを重視:ネット証券(営業員あり)/対面証券
  • 転勤のない担当者にじっくり相談しながら運用したい:IFA

自分の資産状況や相談ニーズに合わせて選ぶことが大切です。どのタイプか迷った方は、「シーン別おすすめ判定」に戻って確認してみてください。

また、ライフプランの設計から始めたい方は、FPとの組み合わせも選択肢のひとつです。大切なのは「誰に相談するか」を決めることではなく、「自分が何を相談したいのか」を明確にすること。その軸さえ定まれば、最適な相談先はおのずと見えてくるはずです。

Fin/D編集部編集者

株式会社ヒカリナ

20年にわたりネット証券・銀行など金融サービスの改善業務、コンテンツ企画制作を担当してきたメンバー、各種金融事業者での実務経験者、各種資格保有者で構成しています。豊かな人生を送るための基本とも言える金融商品・サービスについて中立的な視点で分かりやすく提供しています。