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04投資信託のリスク・リターンって何?

UPDATE 2023.12.21

はじめに
投資初心者の方は、資産運用での「リスク」という言葉に敏感です。リスクというと「危険」とか「手を出してはいけない」というイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、資産運用におけるリスクというのは、「危険」とはちょっと違う意味合いになります。
資産運用での「リスク」というのがどんな意味なのかを知って、投資への警戒心を解きほぐしましょう。

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リスク・リターンとは

投資では「リスク」という言葉が頻繁に使われますが、投資において「リスク」というのは「危険」という意味ではありません。
一般的に英語の「risk」を「危険」と訳すことは多いのですが、投資でいう「リスク」とは、「投資によって得られる利益や損失の振れ幅(=変動幅)」のことを指します。もう少し簡単に言うと、「投資したお金がどの程度増えたり減ったりする可能性があるか、その変動の大きさのこと」です。

すまわち、「リスクが高い」というのは振れ幅が大きいこと、逆に「リスクが低い」というのは振れ幅が小さいことを指します。
「リスクが高い」(振れ幅が大きい)ということは、大きな利益を得られる可能性もある一方、大きく損失を出してしまう可能性もあるということになります。
また、「リスクが低い」(振れ幅が小さい)ということは、大きな利益は期待できない代わりに、大きな損失は出にくいということを意味します。

リスクとリターンは表裏一体ですので、投資においてリスク(=振れ幅)に見合ったリターン(=利益や損失)が出るのが必然で、ハイリスク・ハイリターンやローリスク・ローリターンの投資商品はありますが、ローリスク・ハイリターンである投資商品は存在しません。

投資の世界ではよく「リスク許容度」という言葉が使われますが、これはどの程度の振れ幅なら受け入れられるのかという意味になります。

どんなリスクがあるの?

資産運用での「リスク」には種類があります。
主な5種類のリスクについて、その内容をまとめてみました。少し難しいかもしれませんが、だいたいどういったものなのか、アウトラインだけでも理解しておくといいでしょう。

この表は横にスクロールできます

価格変動リスク

投資信託は、株式や債券などの金融資産を組み入れている。それらの価格が、政治や経済、企業の業績などによって日々変動するリスク。投資信託は、多くの銘柄や金融資産を組み入れているため、株式の個別銘柄に比べると価格変動リスクは小さい。

金利変動リスク 金利が変動することにより資産価値が変動する可能性のこと。特に債券は、金利変動が価格変動の最大の要因になる。市場金利が上昇すると債券価格は下落し、逆に金利が低下すると債券価格は上昇する。
為替変動リスク 円と外国通貨の為替相場の変動により、外貨建て資産の価値が変動するリスク。円と外国通貨はシーソー(相対)の関係にあり、どちらかが高くなればどちらかが低くなる。通貨の発行体である国の経済成長率やインフレ率等の動向により、対象通貨が多く買われれば高く(強く)なる。
信用リスク 有価証券(債券や株等)の発行体(国や企業等)が財政難や経営不振により債務不履行(デフォルト)に陥る可能性のこと。こういった事態が起こると、発行体の有価証券の価格は下落する。信用力が低い発行体ほど、信用リスクが高い。
カントリーリスク 投資対象の国や地域の政治・経済の状況変化によって、資産価値が変動するリスク。バブル崩壊等で経済市場に混乱が生じたり、戦乱等によって政治リスクが高まると、その国で発行されている有価証券の価格が下落する。

投資信託によってリスクは違う

投資信託について言えば、リスクの度合いはそれぞれの投資信託が組み入れている金融資産によって変わります。
投資する地域については、国内より先進国、先進国より新興国のリスクが高いですし、投資する資産については、債券、株式、リート(不動産)、コモディティ(金属、小麦等)の順でリスクが高くなります。

例えば、主に新興国の株式に投資している投資信託は結構リスクが高め、主に国内の債券に投資している投資信託はリスクが低め、といったように理解しておいてください。

投資信託でのリスク分散

投資信託ごとにリスクの高・低が違いますので、その選び方によってリスクを抑えることはできます。ただ、あまりリスクの低い商品ばかりを選んでしまうと、将来的に大きく増える可能性も摘んでしまうことになります。

投資信託のリスクは、選び方だけでなく購入方法や運用期間などでも軽減(リスク分散)させることができますので、その主な3つの方法をご紹介します。

リスクを分散させるための方法

方法1

複数の投資信託に分散投資する

方法2

購入するタイミングを分散させる

方法3

長期で投資する

方法1 複数の投資信託に分散投資する

投資信託はもともと複数の銘柄や資産を組み入れて1つの商品になっています。
ただし、組み入れている資産や地域、銘柄は投資信託によってさまざまですし、1つの商品に組み入れられている銘柄の数もまちまちです。

ポイントは、「株式」「債券」「不動産」「国内」「海外」などの単一の投資テーマに偏らないようにすることです。
例えば、「国内株式」が投資先の投資信託だけではなく、他の地域や資産に投資する投資信託も組み合わせて運用する、そもそも投資先が幅広い「バランス型」と呼ばれる投資信託を選択するなど、できるだけ投資先を分散させることがリスクを抑えることにつながります。

方法2 購入するタイミングを分散させる

いわゆる「時間分散」という方法です。
投資信託の価格(=基準価額)は日々変動しています。購入時の基準価額が高かったのか、低かったのかという判断は、将来振り返って初めてわかることで、購入時にその判断をするのは非常に難しいことです。

一括購入する場合、いわゆる「高値づかみ」をしてしまう可能性もあるため、なるべく幅広いタイミングで少しずつ購入する、というやり方がリスク分散になります。
積立などで毎回の購入金額を決めて購入時期を分散させていくと、平均購入単価を下げられる効果もあります。この効果は「ドルコスト平均法」と呼ばれています。

方法3 長期で投資する

投資信託の基本は長期投資です。短期的な値下がりがあっても、長期で運用すればするほど値上がりするタイミングがやってくる可能性が高くなります。

投資信託を5年、10年と長く持ち続けると、リスクが下がることが知られています。
老後資金やお子さまの教育資金作りを目的とした投資であれば、短期的な値動きに惑わされず、長期的な視点で運用を続けることが大切です。

まとめ

資産運用の「リスク」について正しく理解すれば、商品選びや投資自体への考え方を整理することもできます。
自分にあった「リスクとリターン」のバランスを知り、どんな商品を選んだらよいか、どんな考えで運用していけばよいかを考えるヒントにしてください。

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投資信託についてはこちらの情報も参考にしてください

2023年12月21日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。

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