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「単元未満株取引」のネット証券比較 メリット・デメリットも解説

  • 執筆

    Fin/d編集部

更新日:2024.06.18

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はじめに

「単元未満株取引」は、簡単に言うと少額から株式取引ができるサービスです。
通常の株式取引では、最低売買単位が100株と決まっていて、100株単位でないと購入できません。しかし、単元未満株取引なら売買単位に関係なく1株ずつ取引できます。詳しくご紹介しましょう。

単元未満株取引のメリット

まずは、単元未満株取引のメリットを見ていきます。
少額で購入できることによるメリットに加えて、通常の株式投資と同様に配当金などを受けることができます。

メリット1

欲しい銘柄が高額でも、1株から買うことができる

メリット2

少額ずつ多くの銘柄を持つことでリスク分散ができる

メリット3

持っている株数に応じた配当金が受け取れる

メリット4

単元まで買い増していけば、株主優待を受けることもできる

メリット5

NISA口座の非課税枠の対象になる

単元未満株取引のデメリット・注意点

次に、単元未満株取引のデメリット・注意点を見てみましょう。
通常の株式取引より手数料が割高な場合があり、取引時間に制限がある点に注意が必要です。

注意点1

通常の株式取引よりも手数料がやや割高な場合がある

注意点2

取引時間に制限があり、1日数回の成行注文のみの場合が多い

注意点3

持っている株数が足りないと株主優待を受けられない(議決権もない)

取引時間については、例えばマネックス証券(ワン株)では、当日午前11:30までに発注した取引が午後(後場)の始値で約定するといったかたちで、指値注文はできません。

単元未満株取引ができるネット証券比較

単元未満株取引は、ネット証券数社で取り扱いがあり、SBI証券はS株、楽天証券はかぶミニ®、マネックス証券はワン株、auカブコム証券はプチ株といった名称がついています。
取引手数料など、4社の特徴を比較してみましょう。

単元未満株取引の各社サービス一覧

この表は横にスクロールできます

SBI証券楽天証券マネックス証券auカブコム証券
サービス名S株かぶミニ®ワン株プチ株
取引手数料(税込)買付手数料:無料
売却手数料:無料
買付手数料:無料
売却手数料:無料

※リアルタイム取引の場合はスプレッド(0.22%)がかかる
買付手数料:無料
売却手数料:約定代金の0.55%
最低手数料 52円

※NISA口座の場合無料(キャッシュバック)
約定金額の0.55%
最低手数料 52円

※NISA口座の場合無料
取扱銘柄以下の市場に上場の銘柄
東証(プライム・スタンダード・グロース)
名証(プレミア・メイン・ネクスト)
福証(Q-Board含む)
札証(アンビシャス含む)

※名証、福証、札証は売却のみ
東証の上場銘柄のうち楽天証券が選定した銘柄

※リアルタイム取引と寄付取引では取扱銘柄が異なる
以下の市場に上場の銘柄
東証(プライム・スタンダード・グロース)
名証(プレミア・メイン・ネクスト)
福証
札証

※福証、札証は売却のみ
SBI証券と同じ
※福証、札証は売却のみ
約定回数1日3回1日1回(寄付取引の場合)1日1回1日2回
注文受付時間および約定価格東証(プライム・スタンダード・グロース)上場銘柄
-0:00~7:00に発注:当日前場始値
-7:00~10:30に発注:当日後場始値
-10:30~13:30に発注:当日後場引け(終値)
-13:30~24:00に発注:翌営業日前場始値
-休日に発注:翌営業日前場始値

※名証、福証、札証は異なる
<寄付取引>
00:00~8:45に発注:当日前場始値
17:00~24:00に発注:翌営業日前場始値
休日に発注:翌営業日前場始値

<リアルタイム取引>
東証の取引時間(9:00~11:30、12:30~15:00)に発注可能:東証参考価格にスプレッド0.22%を加減算した価格が約定価格となる
-00:00~11:30に発注:当日後場始値
-17:00~24:00に発注:翌営業日後場始値
-休日に発注:翌営業日後場始値
-00:01~10:00に発注:当日後場始値
-10:01~23:00に発注:翌営業日前場始値
-23:01~24:00に発注:翌営業日後場始値
-休日に発注:翌営業日後場始値

4社のサービス内容では、取引手数料に違いがあります。売買手数料が無料なのはSBI証券、楽天証券となります。
また、約定回数は、SBI証券のS株は1日3回、楽天証券のかぶミニ®、マネックス証券のワン株は1日1回、auカブコム証券のプチ株は1日2回となっています。

単元未満株の取引は、1日に数回約定タイミングが設定されるのが一般的ですが、楽天証券では単元未満株のリアルタイム取引も可能。東証の取引時間中は値動きを見ながら取引できます。ただし、リアルタイム取引の場合は、スプレッド(株価と約定価格の差)が0.22%とコストがかかります。

なお、 楽天証券、auカブコム証券では国内株式を積み立てることもできます。auカブコム証券の積立サービスについて詳しくは下記の記事をご覧ください。

単元未満株取引のはじめかたは?

単元未満株取引をはじめるために、特別な手続きはありません。通常の株式取引画面で、単元未満株取引のメニューやタブをクリックすれば取引ができます。

類似のサービスもいろいろ

少額取引のニーズの高まりから、単元未満株取引に類似したさまざまなサービスがあります。代表的なサービスを2つご紹介します。

PayPay証券(旧One Tap BUY)

「PayPay証券(旧One Tap BUY)」は、株数単位ではなく金額単位での取引ができ、1,000円から投資できるサービスです。取扱銘柄数がかなり絞られている点も大きな特徴です。

SBI証券の「テーマキラー」

SBI証券の「テーマキラー」は、株式をテーマごとにまとめ買いできるサービスです。
1つのテーマを選ぶと、5万円から各テーマに関連する10社ほどの企業に分散して投資することができます。

まとめ

単元未満株取引なら少額から株式投資できますので、投資初心者の方でも気軽に始められます。少額であっても有名企業の株主の気分を味わうことができます。
メリット・デメリットを理解したうえで、株デビューの入り口として単元未満株を検討してみてはいかがでしょうか。

単元未満株におすすめのネット証券

国内株式(現物取引)まで含めて考えると、手数料の安さからSBI証券がおすすめです。口座開設はオンラインで完結できます。

2024年6月18日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。

Fin/d編集部執筆

20年にわたりネット証券・銀行など金融サービスの改善業務、コンテンツ企画制作を担当してきたメンバー、各種金融事業者での実務経験者、各種資格保有者で構成しています。豊かな人生を送るための基本とも言える金融商品・サービスについて中立的な視点で分かりやすく提供しています。