投資商品について知る

債券ってなに?基本的な商品性や株式との違いを紹介

  • 執筆

    Fin/d編集部

  • 監修

    伊藤 圭佑

更新日:2024.02.21

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

はじめに

債券について、証券会社のWebサイトなどで目にしたことはあるけど、商品性がわからないという方は多いのではないでしょうか。企業や国の借金を有価証券の形にした債券は、保有すると定期的に金利が受け取れて、返済日には投資家に資金が返済されます。

債券は、株式と比べると安全性が高い傾向があります。一方で、証券取引所に上場していないため、株式のようにリアルタイムで売買ができません。そのため、個人にとっては株式より途中売却しにくいのが特徴です。今回は、債券の基本的な特徴を株との違いも整理しながら紹介します。

債券とはざっくりどんなもの?

債券は、国や企業が投資家から借金をするために発行する証券の一種です。企業の借金といえば銀行から借りる「融資」をイメージしがちですが、債券を発行して販売すると多数の相手から資金調達が可能です。

国もまた、債券を発行して投資家から資金を借りて、さまざまな政策の実行に活用します。なお、債券の発行する企業や国を「発行体」といいます。

債券の保有者は、定期的に金利を受け取ることが可能です。また、あらかじめ定められた返済日に、投資していた資金が返済されます。債券の商品性は、定期預金と商品性が似ているといえるでしょう。なお、債券の返済日は「満期日」「償還日」ともいいます。

ただし、発行体や返済日までの期間により安全性や金利水準が異なるため、投資家はリスクの大きさや金利水準をみながら自分にあった債券を選択可能です。

債券の商品性や発行体・投資家双方のメリットなど、債券の仕組みをさらに詳しくみていきましょう。

債券の商品性

債券は、発行時に「金利」「金利の支払日」「返済日」などを決めて発行します。債券を保有すると、定められた支払日に「金利」を受け取ります。金利は、1債券あたりの返済額にあたる「額面」に対して何%支払うかで示されるのが一般的です。

たとえば、額面100万円で金利1%の債券であれば、1年間に1万円の金利を受け取れます。1年間で複数回金利を支払うタイプの債券が多いですが、その場合でも金利は「1年あたり」で表現します。

返済日が来ると、発行体は投資家に借りた資金を額面の金額で返します。「額面」は発行時点で確定しているので、当初から返済額が確定しているのが債券の大きな特徴です。

発行体・投資家のメリット

発行体は、債券発行により多数の相手から長期にわたり資金を借りられます。返済までの期間は、数年程度のものから数十年程度のものまでさまざまです。発行体の意向に沿って適度な期間で、多額の資金調達ができます。

市場環境により例外はあるものの、債券は一般に返済までの期間が長いほど金利が高い傾向にあります。期間が長い方がお金を貸す側にとってリスクが高いためです。投資家は返済までの期限が長い債券を選択するほど、より多くの金利収入を獲得できるのです。

株式と債券の違いを整理

投資先として株式と債券を比較すると、大きくわけて次の3つの違いがあります。

ポイント1

債券には返済期限があり、株式にはない

ポイント2

債券は株式よりもリスクが低い

ポイント3

債券の方が柔軟に売却しづらい

ポイント1債券には返済期限があり、株式にはない

債券は一部の例外を除いて、発行時に返済日を明確にして発行します。そのため、債券は売却しなくても、返済日まで保有し続ければ自動的に現金化されます。

対して、通常の株式には返済期限がないため、企業が株式会社として存続する限りは返済されません。投資家が株式を現金化したいときは、そのときの株価で売却する必要があります。

ポイント2債券は株式よりもリスクが低い

債券は、株式と比べて価格変動が小さく、リスクが低い傾向にあります。債券は返済日と金利を決めて発行されるため、収益が予見できるのが特徴です。

たとえば、額面100万円で返済日まで5年、金利1%の債券を100万円で購入するとしましょう。返済日まで保有する間に、1万円の金利収入を毎年=5年で5回受け取ります。

購入額と返済額は変わらないので、この債券からは金利収入の合計額である5万円が獲得できることが予め予定できます。

一方で、株式には返済期限がないため、収益の予測は債券よりも難しいといえます。債券の価格は、予測される収益性を参考にしながら決まるため、株価と比べて変動が小さくリスクも低いと言えます。

債券の安全性は「格付け」でみる

債券は発行体によってリスクの高さが異なります。株式よりは安全な傾向にある債券ですが、発行体が破綻して金利支払いや返済ができなくなれば、保有者は損をします。そのため、財務に余裕があって、返済の確実性が高い発行体の債券の方が安全です。

債券や発行体の安全性を判断するときには、「格付け」をみると良いでしょう。格付けとは、格付け会社が発行体・債券の分析をして付与する安全性の指標です。

一般的な格付けはAAA ~ Dまであります。Aの方が安全性が高く、また同じアルファベットなら多い方が安全です。(たとえばAAA、AA、Aの順)

BBB以上の債券を「投資適格」といい、比較的安全な債券とされます。投資信託の銘柄名などで目にする「ハイ・イールド」とは、逆にBB以下の債券を指すものです。一般にリスクの高い債券ほど、金利や利回りが高い傾向にあります。

ポイント3債券の方が柔軟に売却しにくい

ほとんどの債券は上場していないため、株式より柔軟に売却しにくいのが特徴です。株式は、証券取引所が開いていればリアルタイムで売買ができます。債券は非上場のため、証券会社をはじめとした金融機関で売買しなければなりません。

売却時には証券会社が提示する価格で売ることになりますが、しばしば手数料などを割り引かれた価格を提示されがちです。

そもそも、株式でいう株価と比べて、債券の市場価格を目にする機会は限られているため、個人投資家が適正価格を把握するのが困難です。債券投資を行うときは、返済日まで持ち続けるのが得策といえます。

まとめ

債券の特徴を簡単にまとめると、次の3点です。

  • 債券は国や企業などが資金を借りるために発行した証券
  • 保有者は定期的に金利を受け取り、満期日に額面の金額が返済される
  • 株式より低リスクだが、途中売却がしづらい

以上の債券の特徴を理解したうえで、投資を検討してみてください。

2024年2月21日時点の情報をもとに記事を作成しています。

Fin/d編集部執筆

20年にわたりネット証券・銀行など金融サービスの改善業務、コンテンツ企画制作を担当してきたメンバー、各種金融事業者での実務経験者、各種資格保有者で構成しています。豊かな人生を送るための基本とも言える金融商品・サービスについて中立的な視点で分かりやすく提供しています。

伊藤 圭佑監修

証券会社、外資系資産運用会社で約14年の勤務経験を持つ。また、個人投資家として15年以上の資産運用経験を持ち、投資信託、株、ETF、不動産、FX、クラウドファンディングなどへ投資。キャリアを通じた専門性と個人投資家の経験を生かし、金融や不動産投資、経済関連の情報提供を行なっている。証券アナリスト、FP3級保有。