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03THEO(テオ)のメリット・デメリット 特徴、手数料、運用成績などを解説

UPDATE 2019.07.11

はじめに
「THEO(テオ)」は資産運用ロボアドバイザーの中で人気のあるサービスのひとつ。ロボアドバイザーと一言で言っても、サービスによる違いはありますが、THEO(テオ)はどんな特徴があるのでしょうか?
投資商品や運用プラン、手数料、各種機能や運用成績など、多くの点から解説します。

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THEO(テオ)とは

THEO(テオ)は、国際的な分散投資をすべておまかせで実行できるロボアドバイザーサービスです。WealthNavi(ウェルスナビ)よりも一足早い2016年2月に始まりました。

預かり資産や申込件数は、国内のロボアドバイザーサービスではWealthNavi(ウェルスナビ)に次ぐナンバー2。 THEO(テオ)は、当初1万円から始められる敷居の低さもあり、投資未経験のユーザーが約半数を占めています。

運営会社 株式会社お金のデザイン
サービスリリース 2016年2月
預かり資産※ 390億円
申込件数※ 7.1万口座

※預かり資産、申込件数は、(社)日本投資顧問業協会契約資産状況(最新版)(2019年3月末現在)より

THEO(テオ)のメリット

THEO(テオ)の具体的なメリットは、次の7つです。

メリット1

海外ETFで分散投資

メリット2

運用プランは228通り

メリット3

リバランスは毎月実施

メリット4

利用料の割引制度で最大35%OFF

メリット5

10万円から始められる

メリット6

自動税金最適化サービス(THEO Tax Optimizer)を導入

メリット1 海外ETFで分散投資

THEO(テオ)が投資対象としている商品は、海外ETF(上場投資信託)。
投資対象は、世界86の国・地域にわたり、銘柄数は11,000以上と膨大です。その中から、利用者ごとに運用プラン(ポートフォリオ)が決定され、それは30~40銘柄ほどで構成されています。
銘柄数は多ければよいということではありませんが、WealthNavi(ウェルスナビ)の対象銘柄が7銘柄に厳選されているのとは対象的です。

ポートフォリオは、投資地域、資産クラス(先進国や新興国の株式・債券・不動産など)を分散させることでリスク低減が図られていますので、個別企業の株式に投資することに比べれば、かなりリスクを抑えた運用ができます。

メリット2 運用プランは228通り

運用プランを決めるのは、利用者の年齢、年収、毎月の貯金額、金融資産、初期投資額の5項目。
そこから導き出される運用プランは228通りで、かなりきめ細かい設計になっています。

さらにポイントになるのが、この運用プラン自体、年齢や市場の状況に応じて毎年自動的に見直しがなされること。
長期投資においては、現金化の時期が近づくにつれ、積極運用から安定運用へ徐々にシフトダウンしていくのが定石となっています。しかし、投資初心者の方はこのこと自体を知らなかったり、知っていても実行するのが難しいということがあります。

THEO(テオ)の運用プランの見直しにおいては、年齢が上がると、高いリターンを狙う株式の比率を下げ、安定的な再建や不動産の比率を上げるという配分変更が行われるとWebサイトに記載されています。
あまり表だった訴求はされていませんが、この年齢に合わせた運用プランの見直し(リプロファイリング)は、長期投資という視点が感じられる機能です。

メリット3 リバランスは自動で毎月実施

運用を続けていくと、銘柄ごとの値動きの違いから、当初の銘柄配分と運用資産の配分に乖離がでる場合があります。
この乖離を調整して当初の銘柄配分に合わせることをリバランスと言い、個人で投資している場合でも年1回程度は実施した方がよいと言われています。

THEO(テオ)のリバランスは、1ヶ月に1度という高い頻度で行われます。乖離がなければ調整されませんので、必ずしも毎月売買による調整が実行されるわけではありませんが、かなり細かく運用プランがチェックされていると言えるでしょう。

メリット4 利用料の割引制度で最大35%OFF

THEO(テオ)を利用するためにかかる手数料は、利用料と運用コスト(信託報酬)の2つです。

利用料(税込) 年率1%
※3,000万円を超える部分は年率0.55%
利用料の割引制度 テオ カラーパレット(通常年1.0%の利用料が、利用状況に応じて最大0.65%に)
運用コスト(信託報酬) 明記されていない

利用料(税込)が年率1.1%というのは、ロボアドバイザーの標準的な設定ですが、特筆すべきなのは、割引制度です。
テオ カラーパレットという割引制度が2019年4月から始まり、年率1.1%の利用料が、最大で年率0.715%(35%OFF)まで割引されます。

最安の年率0.715%を達成するには、1,000万円以上の入金が必要とハードルが高いですが、入金額が100万円を超えていれば、利用料を年率0.7%に割引できる可能性があります。

テオ カラーパレットの概要

利用料(税込)
  • ホワイト:年率1.1%(割引なし)
  • ブルー :年率0.99 %(10%OFF)
  • グリーン:年率0.88 %(20%OFF)
  • イエロー:年率0.77 %(30%OFF)
  • レッド :年率0.715%(35% OFF)
条件

下記2つの条件に該当しない場合、カラーはホワイトになる。

  • ・対象期間中、毎月積立をしている
  • ・対象期間中、出金をしていない
カラー基準額

運用開始から対象期間内の各月末までの入出金総額の平均により、カラーが決定する。

  • ブルー :1万円以上50万円未満
  • グリーン:50万円以上100万円未満
  • イエロー:100万円以上1,000万円未満
  • レッド :1,000万円以上
対象期間

1年間を4つの期間に分け、それぞれの対象期間内での利用状況をもとにカラーが決定される。

  • 対象期間A:4月、5月、6月
  • 対象期間B:7月、8月、9月
  • 対象期間C:10月、11月、12月
  • 対象期間D:1月、2月、3月

長期投資において、手数料をどれだけ抑えられるかは重要なポイントになります。
THEO(テオ)などのロボアドバイザーでかかる利用料は、自分自身で投資する場合にはかからないコストです。
海外ETFを運用するためには、通常、売買手数料、為替手数料、為替スプレッドといった各種手数料がかかりますから、それらも利用料に含まれていると考えれば、”THEO(テオ)の年率1%の利用料は妥当”という意見もあります。

それに対して、自分自身で国内のインデックス型投資信託に投資すれば、コストは年率0.15%~0.5%程度の信託報酬だけしかかかりません。
ロボアドバイザーでもTHEO(テオ)のように利用料が大きく割引されれば、自分で投資する場合とのコスト差が小さくなります。

メリット5 10万円から始められる

THEO(テオ)は、以前は1万円から始められましたが、現在はWealthNavi(ウェルスナビ)と同額の10万円からとなっています。

また、THEO(テオ)では、積立設定も可能。毎月1回ずつ定期的に買い付ける機能で、こちらは1万円から設定できます。
積立は、一度申し込んでしまえば、引落とし口座に残高がある限りは自動で買付けを行ってくれるため、買うタイミングを考える必要がありません。また、積立は、特定の時期にまとめて購入する一括投資よりも、時間分散によるリスク低減効果がありますので、投資初心者の方におすすめの投資方法になります。

THEO+docomo(テオプラスドコモ)というドコモユーザー向けのサービスでは、最低投資額が1万円のまま据え置かれています。dポイントが貯まるというメリットもありますので、ドコモユーザーの方やより少額から始めてみたい方は、こちらのサービスについてもチェックしてみてください。

メリット6 自動税金最適化サービス「THEO Tax Optimizer」を導入

THEO(テオ)のWealthNavi(ウェルスナビ)に対する最大の弱点は自動税金最適化機能がないことでした。
自動税金最適化とは、簡単に言うと、分配金を受け取ったり、リバランス時に商品を売却したりする際、利益を少なく調整するための売買を同時に行い、支払う税金を抑える機能です。

この機能は、相当の節税効果があるとWealthNavi(ウェルスナビ)の柴山CEOも発言しており、WealthNavi(ウェルスナビ)が選ばれる理由のひとつになっていたと考えられます。

しかし、THEO(テオ)でも、2019年6月からTHEO Tax Optimizer(テオ タックス オプティマイザー)という自動税金最適化サービスが始まりました。2019年1月からの税負担に対し、適用されます。
WealthNavi(ウェルスナビ)の自動税金最適化機能では、利益が出たときに損失で相殺される仕組みですが、THEO(テオ)の場合は、利益・損失ともに最適化してくれますので、WealthNavi(ウェルスナビ)を上回る効果が期待できます。

THEO(テオ)の注意点

THEO(テオ)は、国際分散投資をおまかせできる便利なロボアドバイザーですが、いくつかあらかじめ知っておくべき注意点もあります。

注意点1

NISAやつみたてNISAが利用できない

注意点2

出金タイミングは自動ではない

注意点1 NISAやつみたてNISAが利用できない

NISAやつみたてNISAは、投資で得た利益に税金がかからないおトクな税制優遇制度です。しかし、THEO(テオ)では、残念ながらこれらの利用はできません。

そのため、THEO(テオ)の運用で利益が出た場合、利益の約20%を税金として支払う必要があります。
例えば、100万円の利益が出た場合、NISAやつみたてNISAであればすべてが手取りの利益となりますが、THEO(テオ)では、約20万円の税金が差し引かれ、約80万円しか手元に残らないことになります。

注意点2 出金タイミングは自動ではない

THEO(テオ)では、銘柄の購入や運用はすべておまかせできます。ただ、いつ出金(現金化)するかは自分で決める必要があります。

THEO(テオ)は、投資初心者の方にとって始めやすいサービスですが、出金のタイミングや考え方については、あらかじめ少し勉強した上で始めた方が続けられますし、成果も出やすいと言えるでしょう。

THEO(テオ)の運用実績は?

THEO(テオ)の運用実績は、公式サイトで公表されています。

下記のグラフは、サービス開始後の2016年3月から2019年5月までの運用実績を示したものになります。
少し理解しにくいのですが、1つずつのプロットが運用プランで、運用プランごとの年率リスクと年率リターンがグラフ化されています。

時系列での変化はわかりませんが、この3年間ほどの運用では、いずれのプランでも2019年5月時点ではプラスの運用になっているようですね。
リスクが最も低いプランで約1%、リスクが最も高い場合で7.5%程度のプラス運用ができているということがわかります。

市場の動きによっては、このように利益が出ているときもあれば、損失が出てしまうタイミングもあります。
長期投資前提であれば、大切なのは一時的な損益で一喜一憂しないこと。何のための運用なのか、いつ頃までにどれくらの資産にしたいのか、目的を明確にすることが大切です。

THEO(テオ)の口座開設はこちらから

THEO(テオ)は、テオ カラーパレットという利用料の割引制度が魅力です。また、毎年自動的に、年齢に合わせた運用プランの見直しが行われる点もメリットですね。商品特徴をよく理解し、長期投資の視点を持ったうえで利用を検討してみましょう。

ロボアドバイザーについてはこちらの情報も参考にしてください

2019年7月11日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。

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