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01住宅ローンはいくら借りてよいのか?返済額から考えよう

UPDATE 2019.10.21

はじめに
どの物件がよいか、どの住宅ローンがよいかを探す前に、まず考えておいた方がよいことがあります。「住宅ローンはいくら借りてよいのか?」です。
住宅ローンを組むうえでの根本的なこちらのテーマについて、Fin/dの監修もしていただいている、FPのYOICHIさんに聞いてみました。

YOICHI / ファイナンシャルプランナー

外資系保険会社を経て、2009年からファイナンシャルプランナーとして活動する。
ファイナンシャルプランニングの経験は12年超、1,000件以上の面談経験を持つ。 住宅購入、生命保険、相続や贈与の相談も得意とする。

「借りられる額」と「返せる額」は違う

そろそろ家を買いたいと思っているのですが、住宅ローンっていくらくらい借りたら良いのですか?シミュレーションツールで試算したら、年収600万円の場合、変動金利で4,650万円まで借りられるようなのですが。

それは、借入可能額ですね。一般的に、職業や年収などの属性が良ければ年収の7倍から8倍ほど借りることができます。ただ、これは金融機関が貸してくれる金額で、返せる額とは違います。
住宅ローンを借りるときに考えなければならないのは、「借りられる金額」ではなく「返せる金額」になります。

「借りられる=返せる」ではないということですね。

「返せる額」から予算を決める

借りられる額は、ネット上でもシミュレーションができ、だいたいわかるのですが、返せる金額、つまり、自分に合った借入額はなかなかわからないと思います。
概算であれば、「年収×家賃の年収比率×働く期間」という計算でざっくりと出すことができますよ。

その計算なら、自分でもすぐに出せそうですね。

例えば、以下のような条件の場合、
年齢:35歳
年収:600万円
家賃:10万円/月(年間120万円) → 年収比20%
期間:30年

計算式は次のようになり、
600万円×20%×30年=3,600万円

3,600万円が、返せる金額の概算となります。

借りられる金額より、1,000万円程少ないですね。なぜ、今の家賃で考えるのですか。

今の家賃で生活が回っているということですので、現実的に払える金額ですよね。
ネットのシミュレーションで出た4,650万円を35年間で借りると、金利0.5%の場合、返済額は年間145万円になります。修繕積立金や管理費が入っていない状況でも、今の家賃以上に住宅費を払わなければいけなくなりますよね。
そうなると教育費や老後資金も思うように準備できなくなるかもしれません。まずは返せそうな額で予算を組むことが大切です。

なるほど。住宅ローンはざっくり3,600万円までで考えた方がよいということですね。

少し付け加えますと、3,600万円というのは働いている間の住宅費用の総額になります。ここには利息分も含まれているので、住宅ローンとして借りる金額はもっと少なくなります。
今の金利水準で考えると、変動金利の場合、総額の90%位が借入金額の目安になります。3,600万円の90%だと3,240万円ですね。少しまるめて3,300万円位が借り入れの予算になります。ちなみに、固定金利だと80%で計算します。

借入金額はさらに少なくなってしまうわけですね。

そうですね。ただ、頭金があれば借入金額との合計額がマイホームの予算になります。

頭金を500万円とすると、
3,240万円+500万円=3,740万円

3,740万円が物件の予算になりますね。ざっくり3,800万円と考えておけば良いでしょう。

予算が、思ったより少ない場合もありそうですね。

予算が足りない場合は、ご両親などからの贈与やご夫婦でのペアローンや収入合算を検討してみても良いですね。
ただ、お子さんが産まれたら、奥さまが育休をとって復職後は時短勤務となるのが一般的です。ダブルインカムでずっとやっていけるかも判断する必要がありますね。

いろいろと見通す必要があるんですね。
この他に、住宅ローンの諸費用も結構かかるんですよね。

はい、そうですね。
頭金は物件購入に入れる金額で、諸費用は購入時にかかる費用です。
一般的に諸費用は、新築物件の場合で物件の購入金額の3~5%程度、中古物件の場合で6~10%程度と言われています。
大きいのは住宅ローンの保証料または事務手数料で、借入金額の2%(税抜)かかります。中古物件の場合は、仲介手数料が最大で物件価格の3%+6万円かかるのも負担ですね。
諸費用は現金で支払うことになりますので、これらも含めて考えたうえで頭金を決めてくださいね。

わかりました。この他に気を付けることはありますか。

不動産を所有すると、毎年、固定資産税がかかります。また、マンションの場合は、管理費・修繕積立金がかかります。戸建ての場合でも、忘れがちですが外壁や水回りの修繕費用も考慮しておく必要があります。必ず経年劣化しますので。これらを含めて考えるとより現実的ですね。

ライフプランニングから考えよう

家を買うって、思っているより大変そうですね…。教育費や老後資金まで考えないといけないですしね。

住宅ローンを組む際、教育費や老後資金は大丈夫でしょうか、という質問は多いです。教育、老後、住宅の3つは人生の三大資金と言われています。
家を買うときは、ライフプランニング表やキャッシュフロー表を作成し、将来の収支を可視化すると色々と見えてきます。教育費や老後資金の計画も立てられると安心して家を購入できますよね。

先の見通しが立っていると安心感がありますよね。
そのライフプランニングはFPの方に相談すればいいんでしょうか?そういえば、モデルルームで無料相談会をやっていたりもしますよね。

そうですね。ライフプランニングはネット上にシミュレーションツールもありますが、簡易的なものですので、詳細にチェックしたい場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのが良いと思います。
有料相談や無料相談がありますが、販売会社やモデルルームでよくあるFP無料相談は少し注意が必要かもしれません。

えっ?どうしてですか?

無料相談会のFPは、購入側、販売側のどちらの立場で相談に乗っているでしょうか。販売側からの紹介ですので、販売側の立場ですよね。
販売側から”購入を後押しして欲しい”という依頼があれば、購入を促すようなアドバイスになります。買うのを止めた方がいいとか、予算を下げた方が良いといったアドバイスはもらえないかもしれません。

相談の答えが決まっている場合もあるということですね…。

FP無料相談は、FP資格を持った保険会社の営業職員や保険代理店の社員が相談を行う場合も多いようですね。その場合、最終的な目的は相談者から保険契約をもらうことです。
住宅購入時は、家計の観点や団体信用生命に加入するので、保険の見直しには良い機会ですが、大して増えない貯蓄性保険を過度に提案されたり、余り入る必要性のない医療保険を勧められたりと、合理的でない提案を受けることもあるようですから、気をつけてくださいね。
無料相談にはウラがありますから、無料相談を受けても、他のFPからセカンドオピニオンを取った方が良いですね。

なるほど、カモにならないよう気をつけます。家探しの前に、自分のライフプランニングと予算をしっかり把握しておきたいと思います。

それが大事ですね。
世間では、「住宅ローンは年収の5倍くらいまで借りてOK」「年収の20%くらいの返済額なら大丈夫」などといった情報があふれていますが、これらは個々の条件や状況によって違いがあるものです。一般論を鵜呑みにしないで、「自分はいくら返せるのか」をベースに予算を出すところから家探しをスタートしてくださいね。

住宅ローンは「いくら返せるか」がポイント

マイホーム探しでは、少しでも予算を上げて検討したいというのが本音でしょう。でも、無理は禁物です。予算決めでは、いくら借りられるかではなく、いくら返せるかがポイントです。FPの方にも相談しながら、無理のない返済計画を立ててくださいね。

住宅ローンのご相談はFin/d提携のFPへ

Fin/dでは、住宅ローンの商品にも詳しく、ファイナンシャルプランニング全般の実務経験豊富なFPと提携していますのでご紹介も可能です。こちらの問い合わせフォームよりお問い合わせください。

住宅ローンについてはこちらの情報も参考にしてください

2019年10月17日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。

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