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13SBI証券と楽天証券のiDeCo(イデコ)商品ラインアップ比較

UPDATE 2022.9.27

はじめに
iDeCo(イデコ)を始めようとして、SBI証券、楽天証券を比較して迷っている方は多いのではないでしょうか。どちらも運営管理手数料が無料など、様々な面でおすすめの証券会社です。
今回は、商品ラインアップを比較してその違いを見てみましょう。

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iDeCo(イデコ)の取扱商品数比較

iDeCo(イデコ)での投資信託の取扱商品数は、上限が35本と決められています。金融機関によって取扱商品数にばらつきがありますが、SBI証券(セレクトプラン)では37本、楽天証券では33本と他の金融機関よりも多くなっています。

  SBI証券(セレクトプラン) 楽天証券
投資信託 37 33
定期預金 1 1

※:2023年12月14日現在

商品ラインアップのアウトライン

まず、SBI証券、楽天証券のiDeCo(イデコ)対象商品について、主なシリーズのラインアップや代表的な銘柄などの特徴を挙げてみましょう。

SBI証券

  • 人気の低コストファンドシリーズ(eMAXIS Slim シリーズ、購入・換金手数料なしシリーズ)がラインアップ
  • 独自のファンド(SBI・全世界株式インデックス・ファンド、EXE-i グローバル中小型株式ファンドなど)が選べる
  • iDeCo(イデコ)の取扱本数上限である35本に到達しており新商品追加は期待できない

楽天証券

  • 注目の楽天バンガードシリーズ(楽天・全米株式インデックス・ファンドなど)がラインアップ
  • 低コストファンドシリーズはたわらノーロードを取り扱い

国内株式 インデックス型

ここからは、国内株式、海外債券などといったカテゴリ別に、商品を比較していきます。

国内株式のインデックス型は、SBI証券も楽天証券も、それぞれTOPIX、日経225に連動する商品が1本ずつです。また、純資産総額は100億円を超えているものが多く、投資信託の規模としては十分です。
運用コスト(信託報酬)を見ると、SBI証券の方がやや低コストになっていますね。

SBI証券

商品名 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) TOPIX 0.154%以内
<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド 日経平均 0.154%以内

楽天証券

商品名 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド TOPIX 0.176%
たわらノーロード 日経225 日経平均 0.187%

インデックス型は、やはりeMAXIS Slimシリーズ、購入・換金手数料なしシリーズが低コストですね。

国内株式 アクティブ型

アクティブ型は、独自の選定基準によって投資先を選び、インデックスを上回る成果を目指す投資信託です。
SBI証券の国内株式を対象としたアクティブ型では、中小型株を主な投資対象とした商品が4本中3本と多くなっています。「ひふみ年金」「野村リアルグロース・オープン(確定拠出年金向け)」「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>」がそれに該当します。
「ひふみ年金」は、主に国内の成長企業に投資する人気の投資信託「ひふみ投信」のiDeCo(イデコ)版。長期の資産形成応援という意味合いで、ひふみ投信よりも運用コスト(信託報酬)が低めに設定されています(ひふみ投信は1.078%)。

一方、楽天証券のアクティブ型は、主に大型株式に投資する「コモンズ30ファンド」「iTrust日本株式」と、成長性に注目して投資する2本「フィデリティ・日本成長株・ファンド」「MHAM日本成長株ファンド<DC年金>」というラインアップになっています。

SBI証券

商品名 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
ひふみ年金 なし 0.836%
野村リアルグロース・オープン(確定拠出年金向け) RUSSELL/NOMURA Total Market Growth インデックス 0.935%
つみたて椿(愛称:女性活躍応援積立ファンド) なし 0.99%
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金> なし 1.65%

楽天証券

商品名 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
iTrust日本株式 なし 0.979%
コモンズ30ファンド なし 1.078%
フィデリティ・日本成長株・ファンド TOPIX 1.683%
MHAM日本成長株ファンド<DC年金> なし 1.705%

「コモンズ30ファンド」は、グローバルでの成長が期待できる国内企業30社に厳選投資している投資信託ですね。

海外株式 インデックス型

海外株式の投資先は、主に米国、主要先進国、全世界、新興国の4つになります。

インデックス型は、SBI証券が9本、楽天証券が4本とSBI証券の方が多くなっていますが、SBI証券ではMSCIコクサイ インデックスに連動する商品が3本あるなど類似商品も多く、インデックス型のバリエーションとしてはSBI証券と楽天証券にあまり差はありません。

楽天証券で注目されているのは、楽天バンガードシリーズ「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))」「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))」の2本です。
これらは、世界最大規模の資産運用会社であるバンガード社の人気ETF、「VTI」と「VT」に連動する低コストの投資信託。VTIやVTは米国ETFであるため、売買手数料や為替手数料がかかる場合が多いですが、この楽天バンガードシリーズであればこれらの費用がかからず、iDeCo(イデコ)の対象でもあるた、非課税メリットも受けられます。

SBI証券では、低コストファンドシリーズの「eMAXIS Slimシリーズ」を中心としたラインアップですが、世界の中小型株式市場に投資する「EXE-iグローバル中小型株式ファンド」はSBI証券ならではの取り扱いです。

SBI証券

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商品名 投資先 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 米国 S&P500 0.0968%以内
iFree NYダウ・インデックス 米国 NYダウ 0.2475%
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 主要先進国
(日本除く)
MSCIコクサイ インデックス 0.1023%以内
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 主要先進国
(日本除く)
MSCIコクサイ インデックス 0.1023%以内
インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC用) 主要先進国
(日本除く)
MSCIコクサイ インデックス 0.176%
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) 全世界
(日本除く)
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス 0.1144%以内
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式)) 全世界
(日本含む)
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス 0.1102%程度
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 新興国 MSCIエマージング・マーケット・インデックス 0.187%以内
EXE-iグローバル中小型株式ファンド 全世界
(日本含む)
なし 0.331%程度

楽天証券

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商品名 投資先 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全米株式)) 米国 CRSP USトータル・マーケット・インデックス 0.162%
たわらノーロード先進国株式 主要先進国
(日本除く)
MSCIコクサイ インデックス 0.10989%
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)) 全世界
(日本含む)
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス 0.202%
インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式 新興国 MSCI エマージング・マーケット・インデックス 0.374%

運用コストが0.1~0.2%程度と低コストの商品が多いですね。

海外株式 アクティブ型

海外株式のアクティブ型では、セゾン投信の人気ファンド「セゾン資産形成の達人ファンド」が、両社ともiDeCo(イデコ)の対象です。これは、9つのアクティブファンドに投資することでコストを抑えながら国際分散投資ができる投資信託です。
楽天証券は投資先が全世界である投資信託が3本なのに対して、SBI証券は全世界の他、米国、アジアの新興国を投資先とする投資信託もあり、バリエーションが豊かです。

SBI証券

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商品名 投資先 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね 米国 なし 0.99%
ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け) 主要先進国
(日本除く)
MSCIコクサイ インデックス 1.21%
ひふみワールド年金 全世界
(日本除く)
なし 1.1%
朝日Nvestグローバル バリュー株オープン (愛称:Avest-E) 全世界
(日本除く)
なし 1.98%
セゾン資産形成の達人ファンド 全世界
(日本含む)
なし 1.35%±0.2%程度
ハーベスト アジア フロンティア株式ファンド アジアの新興国
(バングラデシュ・モンゴル・ベトナム等)
なし 2.124%程度

楽天証券

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商品名 投資先 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け) 主要先進国
(日本除く)
MSCIコクサイ インデックス 1.463%
iTrust 世界株式 全世界
(日本除く)
なし 0.979%
セゾン資産形成の達人ファンド 全世界
(日本除く)
なし 1.54%

セゾン資産形成の達人ファンドは、2007年に運用が始まり、純資産残高が1,900億円を超えていますね(2022年8月現在)。

国内債券

国内債券に投資する投資信託は、SBI証券では1本のみ、楽天証券では2本となっています。
SBI証券の「eMAXIS Slim 国内債券インデックス」、楽天証券の「たわらノーロード国内債券」は、国内債券の主要なインデックスであるNOMURA-BPI総合に連動する商品です。
運用コストは「eMAXIS Slim国内債券インデックス」の方がやや低くなっていますね。

楽天証券の「明治安田DC日本債券オープン」は、アクティブ型の投資信託でNOMURA-BPI総合を上回る成果を目指しています。

SBI証券

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商品名 分類 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
eMAXIS Slim 国内債券インデックス インデックス型 NOMURA-BPI総合 0.132%以内

楽天証券

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商品名 分類 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
たわらノーロード国内債券 インデックス型 NOMURA-BPI総合 0.154%
明治安田DC日本債券オープン アクティブ型 NOMURA-BPI総合 0.66%

国内債券の投資信託は、リスクを抑えて運用したい方向けですね。

海外債券

海外債券に投資する投資信託は、SBI証券、楽天証券とも4本で商品は違いますがその構成は似ています。
先進国債券(ヘッジあり・なしで各1本)、新興国債券に投資するインデックス型とアクティブ型がそれぞれ1本ずつとなっています。

SBI証券

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商品名 分類 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
eMAXIS Slim 先進国債券インデックス インデックス型 FTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし・円ベース) 0.154%以内
インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用) インデックス型 FTSE世界国債インデックス(除く日本・円ヘッジベース) 0.737%
iFree新興国債券インデックス インデックス型 JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス・エマージング・マーケット・グローバル・ダイバーシファイド(円換算ベース) 0.242%
SBI-PIMCO 世界債券アクティブファンド(DC) アクティブ型 なし 0.8294%

楽天証券

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商品名 分類 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
たわらノーロード先進国債券 インデックス型 シティ世界国債インデックス 0.187%
たわらノーロード先進国債券(為替ヘッジあり) インデックス型 シティ世界国債インデックス 0.22%
インデックスファンド海外新興国(エマージング)債券(1年決算型) インデックス型 JPモルガンGBI‐EMグローバル・ディバーシファイド 0.374%
みずほUSハイイールドファンド<DC年金> アクティブ型 ICE BofAML・US・キャッシュ・ペイ・ハイイールド・インデックス(円ベース) 1.54%

「為替ヘッジあり」とは、為替相場変動の影響を抑えること。そのためのコストがかかりますので、その分運用コストが高くなっています。

国内外REIT(リート)

国内外のREIT(リート)へ投資する投資信託は、海外のインデックス型についてはSBI証券、楽天証券とも同じ商品で、国内のインデックス型も同じ指数への連動を目指す商品となっています。
楽天証券にはアクティブ型もあり、参考指数である東証REIT指数を上回る成績を収めています。

SBI証券

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商品名 分類 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
<購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド インデックス型(国内) 東証REIT指数(配当込み) 0.275%以内
三井住友・DC外国リートインデックスファンド インデックス型(海外) S&P先進国REIT指数(除く日本、税引後配当込み、円ヘッジベース) 0.297%以内

楽天証券

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商品名 分類 ベンチマーク 運用コスト(信託報酬)
三井住友・DC日本リートインデックスファンド インデックス型(国内) 東証REIT 指数(配当込み) 0.275%
野村J-REIT ファンド(確定拠出年金向け) アクティブ型(国内) 参考指数:東証REIT 指数 1.045%
三井住友・DC外国リートインデックスファンド インデックス型(海外) S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み、円換算ベース) 0.297%

REIT(リート)とは、不動産に投資する投資信託のことを言います。

バランス型

バランス型の投資信託とは、株式、債券など複数の資産に投資する投資信託を指します。

バランス型の投資信託は、SBI証券は低コスト中心なのに対して、楽天証券は低コストのもの、資産配分を経済情勢などにより適宜調整するものなど幅広く取り扱っています。
ローコスト・ハイクオリティ運用で定評のあるバンガード社のインデックスファンドに投資する、セゾン投信の人気ファンド「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は、両社ともiDeCo(イデコ)の対象商品です。

SBI証券

商品名 投資比率 運用コスト(信託報酬)
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 株式(国内・先進国・新興国)、債券(国内・先進国・新興国)、REIT(国内・先進国)、各12.5% 0.154%以内
iFree年金バランス 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本ポートフォリオに近づける 0.1749%
SBIグローバル・バランス・ファンド 株式40%、債券60% 0.27%程度
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド 株式50%、債券50% 0.56%±0.02%程度

楽天証券

商品名 投資比率 運用コスト(信託報酬)
楽天・インデックス・バランス(DC年金) 株式15%、債券85% 0.162%
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド 株式50%、債券50% 0.58%
三菱UFJ DCバランス・イノベーション(KAKUSHIN) 株式(国内0-22%、先進国0-22%)、債券(国内0-51%、先進国25%) 0.66%
投資のソムリエ<DC年金> 配分比率は適宜変更 1.21%
三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分型) 配分比率は適宜変更 1.292%

「投資のソムリエ」の投資哲学は「大きく負けないこと」。そのために徹底した配分戦略のもと、リスクコントロールが行われているファンドです。

ターゲットイヤー型

ターゲットイヤー型とは、ターゲットイヤー(安定運用開始時期)に向けて、株式中心の積極的な運用から債券中心の安定的な運用へ資産配分を自動的に変更していく投資信託です。両社ともターゲットイヤーごとに投資信託が用意されています。
資産配分を自動的に変更する分、通常のバランス型投資信託よりも運用コストが高めになっています。

SBI証券

商品名 当初投資比率 運用コスト(信託報酬)
セレブライフ・ストーリー2025 0.6509%程度
セレブライフ・ストーリー2035 0.6484%程度
セレブライフ・ストーリー2045 0.6462%程度
セレブライフ・ストーリー2055 0.6427%程度

楽天証券

商品名 当初投資比率 運用コスト(信託報酬)
楽天ターゲットイヤー2030 先進国株式54 %、ヘッジ付き先進国債券46 % 0.8275%
楽天ターゲットイヤー2040 先進国株式75%、ヘッジ付き先進国債券25 % 0.8375%
楽天ターゲットイヤー2050 先進国株式75%、ヘッジ付き先進国債券25 % 0.8375%

コモディティ

コモディティでは、SBI証券は国内の金、楽天証券は海外の金を投資対象とする投資信託がラインアップされています。

SBI証券

商品名 投資先 運用コスト(信託報酬)
三菱UFJ 純金ファンド(愛称:ファインゴールド) 金(国内) 0.99%程度

楽天証券

商品名 投資先 運用コスト(信託報酬)
ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり) 金(海外) 0.895%

SBI証券と楽天証券のiDeCo(イデコ)対象商品の違いは?

SBI証券と楽天証券のiDeCo(イデコ)対象商品(投資信託)を比較してみました。どちらも大差はないかもしれませんが、海外株式の部分ではSBI証券のほうが選択肢がやや広いようですね。
あとは、気になる商品を見てみたり、運用コストで選ぶなどじっくりと検討してみてください。

iDeCo(イデコ)におすすめの金融機関

iDeCo(イデコ)を始めるなら、運営管理機関手数料が無料(※1)で、取扱商品数が多いSBI証券、楽天証券がおすすめです。楽天証券は、口座開設と同時にiDeCoの資料請求ができますよ。

※1:毎月発生する費用については、国民年金基金連合会、および事務委託先の信託銀行で発生するものがあります。詳細は手数料についての下記記事をご確認ください。

iDeCo(イデコ)についてはこちらの情報も参考にしてください

2022年9月27日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。

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