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FX投資のメリット・デメリットと初心者が投資するときのポイント

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はじめに

FX投資は相対的に少額の証拠金を預けることで、世界中のさまざまな通貨に投資ができる取引です。一方で、レバレッジを高めすぎるとリスクが高くなり、想定外の大きな損失を被るリスクもあります。

今回の記事ではFX投資のメリット・デメリットと、初心者が投資するときに留意すべきポイントを紹介します。この記事を参考に損失リスクをうまく抑えながら投資にチャレンジしましょう。

FX投資のメリット

FX投資のメリットは大きく分けて次の5点です。メリットについて詳しく紹介していきます。

メリット1

相対的に少額で大きな金額の取引ができる

メリット2

さまざまな通貨へ投資ができる

メリット3

取引コストが安い

メリット4

上昇・下落双方で収益を得るチャンスがある

メリット5

潤沢な金利収入も期待できる

メリット1相対的に少額で大きな金額の取引ができる

FXは、最大25倍のレバレッジをかけて投資ができます。裏を返すと、保有するポジションの総量の4%の自己資金で取引できることを意味します。たとえば、100万円の証拠金を預ければ、2,500万円相当のポジションを持つことができます。

なお、少額から投資できるとは限らない点には留意しましょう。FX業者により、投資できる通貨の単位には差があります。10,000通貨単位で取引ができる業者の場合、米ドル円では10,000米ドルが最低投資単位となります。1ドル=150円のときで1つのポジションの最低単位は150万円ほどで、最低6万円の証拠金が必要です。

預ける証拠金を少額におさえて投資を始めたいなら、最低取引通貨単位の小さいFX業者を選びましょう。同じ為替レートの場合、1,000通貨単位なら最低6,000円、100通貨単位なら最低600円の自己資金で投資が可能です。

メリット2さまざまな通貨へ投資ができる

さまざまな通貨へ柔軟に投資できるのもFXの強みです。FX以外で外貨へ投資する方法としては外貨預金がありますが、外貨預金は通貨のラインナップがFXと比べて少ないケースが多く、かつ円から別の外貨へ交換する取引しかできません。

FXであれば、数十種類の通貨ペアから任意の組み合わせを選べます。また、自身には日本円しか持っていなくても、外貨と外貨を交換した取引も可能です。取引の柔軟性の高さが、FXの魅力の一つといえます。

メリット3取引コストが安い

FXは外貨預金と比べて取引コストが安い傾向にあります。そのため、柔軟にポジションを変更できます。外貨預金の場合、一般に円→外貨に変えるときと外貨→円に変えるときのレートに乖離があります。比較的狭いネット銀行でも数十銭、投資する通貨によっては1円以上の乖離がある場合もあります。

たとえば、1円のスプレッドがある場合に1ドル150円で円→米ドルの外貨預金を保有するとすると、1ドル151円になるまでは損失が発生することになるのです。(ただし、金利収入を加味しない場合)

FXでは売買スプレッドはBid/Askスプレッドと呼ばれます。外貨預金と比べると狭い傾向にあり、メジャー通貨の米ドル円では1銭(0.01円)以下の業者もみられます。

スプレッド1銭の状況で、1ドル150円で円→米ドル(すなわち米ドルロング)のポジションを持った場合、1ドル=150.02円以上の円安になれば含み益が発生します。外貨預金と比べて少しの為替変動で収益を得られるチャンスがあるのです。

メリット4上昇・下落双方で収益を得るチャンスがある

上昇・下落の双方で収益を得るチャンスがあるのも、FXの特徴です。外貨預金は、基本的に円から外貨に転換するため、円安局面でなければ為替差益は得られません。

FXでは、各通貨ペアに対して「ショート」することが可能です。たとえば米ドル/円のペアで「ショート」すると、米ドルを円に転換するのと同じ効果を得られます。このポジションでは、円高になると収益を獲得可能です。

メリット5潤沢な金利収入も期待できる

FXは、スワップポイントという形で金利収入を獲得できます。FXでは買った通貨の金利が売った通貨より高ければ、日々スワップポイントが獲得できます。

スワップポイントは金利差が大きいほど高くなる傾向にあり、さらに同じペアならレバレッジを高めるほど受取金額は増加します。レバレッジを適度な水準に保って長期で保有を継続すれば、外貨預金のように金利収入を狙った投資も可能です。

FX投資のデメリット

FX投資をするときには、次のデメリットに注意しましょう。

デメリット1

レバレッジを高くすると大きな損失が出るリスクがある

デメリット2

ロスカットにより強制的に損失が確定するケースがある

デメリット3

外貨を引き出して使うことはできない

デメリット1レバレッジを高くすると大きな損失が出るリスクがある

FXにてレバレッジを高くすると、その分損益のブレが大きくなります。少しの為替変動でも、大きな損失が出るリスクがあるのです。FXは、実現した為替損益によって預けた証拠金の評価額が変動します。

万が一、損失額が証拠金額を上回ると追証が発生して、当初預けた額以上の損失が発生するリスクもあります。FXで長期安定運用を目指すなら、レバレッジは高くしすぎないようにしましょう。

デメリット2ロスカットにより強制的に損失が確定するケースがある

FX口座には、基本的にロスカットという仕組みがついています。これは、証拠金額に対して含み損が一定程度に膨らむと、強制的に決済して損失を確定させる仕組みです。

ロスカットは投資家を極端な損失から守る仕組みではあるものの、含み損が出ているときに反転のチャンスを待つことができないリスクがあります。実際に投資するときにはロスカットにヒットしないように証拠金額やレバレッジの高さを調節することが大切です。

デメリット3外貨を引き出して使うことはできない

FXは、実際に現金を交換して投資しているわけではないため、外貨を実際に引き出して使うことはできません。銀行によっては、預けた外貨を引き出して使用可能な場合があります。海外旅行・出張の機会が多いなど、外貨を頻繁に使用する方にとってはその方が便利です。

FXは、あくまで通貨交換したのと同等の経済効果を得る取引に過ぎません。実際にポジションとして保有する外貨を使用することはできない点に注意しましょう。

初心者がFX投資を行うときのポイント

FXのメリット・デメリットを踏まえて、初心者が投資を行うときのポイントをまとめました。それぞれのポイントについて、詳しく紹介していきます。

ポイント1

レバレッジを抑えて取引を行う

ポイント2

当面はメジャー通貨・クロス円で取引する

ポイント3

通貨ペアの数、保有するポジションの数を絞る

ポイント1レバレッジを抑えて取引を行う

初心者が投資する場合、レバレッジを抑えるのがまず第一です。FXはレバレッジを抑えるほど外貨預金に近い性質を持ちます。1倍まで抑えれば、損益のリスクは外貨預金と実質的に一緒で、むしろ売買スプレッドが狭い分、柔軟に取引が可能です。

レバレッジを抑えれば損失が発生しても冷静に判断できますし、ロスカットにヒットするリスクも減らせます。まずは、低いレバレッジでじっくりと為替に投資しながら、徐々に取引に慣れていくのが良いでしょう。

ポイント2当面はメジャー通貨・クロス円で取引する

当面のうちは、メジャー通貨・クロス円の取引をするのがおすすめです。日本人の場合、馴染みのある通貨は円なので、円対外国通貨の方が情報収集や投資判断がしやすいといえます。

また、米ドル・ユーロをはじめとしたメジャー通貨から投資を始めるのが定石です。メジャー通貨は一段と情報収集が容易なうえ、Bid/Askスプレッドが狭い傾向にあるため、売買コストを抑えることができます。
マイナー通貨は各国事情で思わぬ値動きを示すケースが増え、情報収集もしづらいため、初心者向きとは言えません。

ポイント3通貨ペアの数、保有するポジションの数を絞る

保有する通貨ペアの数・ポジションの数は絞りましょう。FXは、制度上は証拠金が足りる限りは多数の通貨ペアを持つことが可能です。また、さまざまなタイミングで取引することもできます。
しかし、通貨ペアの数や多数のポジションを保有していると、資産管理が難しくなります。相場の値動きと自分の資産の損益の関係性を理解しづらくなるでしょう。

初心者は一つの通貨ペア、多くても3つ以内程度に絞るのがおすすめです。また、多数のタイミングで取引してポジション数を増やすのではなく、少数のポジションをじっくりと保有し続けるのがよいでしょう。

初心者のFX取引は焦らずリスクを抑えてチャレンジしよう

FXは、最大で証拠金の25倍の量で取引ができる投資手段であるため、ついレバレッジを高めて高収益を狙ってしまいがちです。レバレッジを高くすると、損失リスクも高くなる点に注意しましょう。
FXは、外貨預金や現物株など他の多くの投資手段と異なり、投資元本以上の損失が発生する恐れがある点をおさえておく必要があります。初めのうちはレバレッジを抑制して取引を行い、徐々にFX投資に慣れていきましょう。

2024年7月10日時点の情報をもとに記事を作成しています。

Fin/d編集部執筆者

株式会社ヒカリナ

20年にわたりネット証券・銀行など金融サービスの改善業務、コンテンツ企画制作を担当してきたメンバー、各種金融事業者での実務経験者、各種資格保有者で構成しています。豊かな人生を送るための基本とも言える金融商品・サービスについて中立的な視点で分かりやすく提供しています。

伊藤 圭佑監修者

証券会社、外資系資産運用会社で約14年の勤務経験を持つ。また、個人投資家として15年以上の資産運用経験を持ち、投資信託、株、ETF、不動産、FX、クラウドファンディングなどへ投資。キャリアを通じた専門性と個人投資家の経験を生かし、金融や不動産投資、経済関連の情報提供を行なっている。証券アナリスト、FP3級保有。

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