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- はじめに
FXは為替取引のように異なる2つの通貨を取引します。為替取引というと「米ドル/円」がイメージしやすいと思いますが、FXではさまざまな国の通貨を交換できます。今回は通貨ペアの意味合いと主な分類についてご紹介します。
「通貨ペア」とは取引する通貨の組み合わせ
FXでは、取引する通貨の組み合わせを「通貨ペア」と呼びます。
通貨ペアは、2つの通貨を/(スラッシュ)で区切って表記し、例えば日本円と米ドルの通貨ペアは「米ドル/円」と記載されます。
このとき、左側に書かれた通貨が取引の際に基準となる「基軸通貨」、右側に書かれた通貨が取引の際に決済を行う「決済通貨」です。FXの取引では、決済通貨を使って基軸通貨の売買を行います。「米ドル/円」の場合には、米ドルを基準として「1米ドル=○○円」というように取引価格が提示されるルールです。
通貨ペアの主な分類
「米ドル/円」のほか、FXではさまざまな通貨ペアの取引ができます。
通貨ペアの数はFXの事業者により異なりますが、数十種類の通貨ペアに対応したFX事業者も珍しくありません。通貨ペアの主な分類について見ていきましょう。
クロス円:米ドル以外の通貨と日本円の通貨ペア
FX未経験の方でもイメージしやすいのは、日本円と外国通貨の取引でしょう。米ドル以外の通貨と日本円の通貨ペアを「クロス円」と言います。国内のFX事業者では、クロス円のラインナップが最も多くなっています。
クロス円を取引する場合、日本円と外国通貨の間に米ドルを介して取引が行われます。そのため、為替レートは米ドルと外国通貨の交換レートを介したうえで算出されます。
クロス円では、例えば次のような通貨との取引が可能。先進国だけでなく、新興国通貨との取引もできます。
クロス円の例
- ユーロ/円
- 英ポンド/円
- 豪ドル/円
- 南アフリカランド/円
- 中国元/円
- ブラジルレアル/円
ドルストレート:米ドルと他通貨の通貨ペア
多くのFX事業者では、米ドルを基準とした通貨ペアも取り扱っています。
米ドルと他の通貨との通貨ペアを「ドルストレート」と言います。前述した通り、クロス円は米ドルを介した取引となりますが、米ドルと他通貨との通貨ペアでは直接米ドルとの交換を行うことから「ドルストレート」と呼ばれます。例えば「ユーロ/米ドル」は、米ドルとユーロを交換する取引となります。
世界の基軸通貨は米ドルです。米ドルは相場や経済状況に関する情報収集がしやすいため、少しFXに慣れてくればドルストレートも取引しやすい通貨ペアと言えるでしょう。
日本円の証拠金を預けるだけで、ドルストレートのような外貨と外貨の取引ができる点もFXの特徴でありメリットと言えます。
ドルストレートの例
- ユーロ/米ドル
- ポンド/米ドル
- 豪ドル/米ドル
- 米ドル/カナダドル
- 米ドル/スイスフラン
クロス通貨(合成通貨):米ドル・円を含まない通貨ペア
米ドルも日本円も含まない通貨ペアは「クロス通貨(合成通貨)」と呼ばれます。
例えば、世界での取引量で米ドルに次ぐ「ユーロ」と他通貨の通貨ペアを取り扱う事業者は多く、またそれ以外の先進国通貨同士をペアとする取引ができる場合もあります。
取引量が多いユーロであれば情報収集はしやすいですが、取引量が少ない通貨になると情報収集をして相場の見通しを立てるのが難しくなります。ある程度FXに慣れてからチャレンジする
クロス通貨の例
- ユーロ/人民元
- ユーロ/ニュージーランドドル
- 英ポンド/スイスフラン
- 豪ドル/ニュージーランドドル
- 豪ドル/スイスフラン
通貨の主な分類
次に、通貨の主な分類について見ていきます。通貨にもいくつか分類のパターンがありますので、それぞれの意味合いを押さえておきましょう。
メジャー通貨・マイナー通貨
取引量が多く流動性が高い通貨が「メジャー通貨」、反対に取引量が少なく流動性が低い通貨が「マイナー通貨」です。
定量的な基準はなく、一般的に次の通貨がメジャー通貨とされ「G10通貨」と呼ばれています。
メジャー通貨(G10通貨)
- 米ドル(USD)
- ユーロ(EUR)
- 英ポンド(GBP)
- 日本円(JPY)
- 豪ドル(AUD)
- ニュージーランドドル(NZD)
- カナダドル(CAD)
- スイスフラン(CHF)
- ノルウェークローネ(NOK)
- スウェーデンクローナ(SEK)
中国元はこの中のいくつかの通貨より取引量は多いのですが、メジャー通貨と分類されるケースは多くありません。特に説明がない限り、メジャー通貨は上記10通貨、それ以外はマイナー通貨と覚えておくのがスムーズです。
先進国通貨・新興国通貨
文字通り、先進国が発行する通貨を「先進国通貨」、新興国が発行する通貨を「新興国通貨」と呼びます。
実は先進国、新興国には統一された定義がありませんので、金融機関や事業者によって分類が異なる場合があります。それぞれの例を挙げておきます。
先進国・新興国通貨の例
- 先進国:日本、米国、ユーロ、オーストラリア、ニュージーランド、スイスなど
- 新興国:中国、トルコ、ポーランド、ブラジル、南アフリカなど
高金利通貨
相対的に金利が高い通貨を「高金利通貨」と言います。
FXでは、金利の低い通貨で金利の高い通貨を買うと、保有している間にスワップポイントという金利収入を得られます。スワップポイントは為替相場と比べて変動しにくいため、中長期で保有すると相対的に安定した収益が期待できます。
反対に金利の高い通貨で金利の低い通貨を買うと、日々スワップポイントが差し引かれるため注意が必要です。
金利は金融政策や金融市場動向によって変わりますが、現在は以下のような通貨が高金利通貨です。
米ドルや英ポンドなども金利水準が高くなっていますが、もともと取引量が多いこれらの通貨を「高金利通貨」と呼ぶケースは多くありません。
高金利通貨の例
- オーストラリア・ドル
- ニュージーランド・ドル
- メキシコ・ペソ
- トルコ・リラ
- 南アフリカ・ランド
まとめ
FXでは、日本円や米ドル、ユーロなどなじみのある通貨の他、マイナー通貨や新興国通貨など他ではあまり耳にしない通貨の取引もできます。FXに少し慣れたら、米ドル/円だけではなく、クロス円やドルストレートなどの通貨ペアの存在も意識してみましょう。
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2024年7月6日時点の情報をもとに記事を作成しています。