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- はじめに
FXとはForeign Exchangeの略で、「外国為替証拠金取引」のことです。外貨預金と同様に2つの通貨を取引しますが、FXならではの特徴もあります。
FXの基本的な特徴や仕組み、2つの利益について詳しく解説します。
FXの3つの特徴
FXでは、異なる2つの通貨を取引をして利益を狙いますが、少ない資金で大きな金額の取引ができる点が大きなポイントです。
FXの主な特徴は次の3つです。
- 特徴1
2つの通貨を交換する取引
- 特徴2
自己資金よりも大きな金額の取引ができる
- 特徴3
2つの利益(為替差益・スワップポイント)が狙える
特徴12つの通貨を交換する取引
FXは異なる2つの通貨を交換する取引で、取引する内容は外貨預金や海外旅行のときに行う外貨両替と同じです。例えば、日本円を米ドルと交換する(日本円で米ドルを買う)といった取引ですのでとてもシンプルです。
この2の通貨の組み合わせは「通貨ペア」といい、具体的には米ドルと日本円、ユーロと日本円、米ドルとユーロなどがあります。
FXの通貨ペアは株式の銘柄のように多くありませんので、その点は初心者の方でも始めやすいポイントと言えるでしょう。
特徴2自己資金よりも大きな金額の取引ができる
FXは「外国為替証拠金取引」のことです。「証拠金取引」という言葉が含まれていますが、「証拠金」と呼ばれる現金をFX口座に預けて(担保にして)取引を行います。この証拠金が自己資金です。
FXでは預けた証拠金よりも大きな金額の取引ができるのが特徴で、これは「レバレッジ効果」と呼ばれています。国内のFXサービスであれば証拠金の最大25倍までの取引が可能で、例えば10万円の資金で最大250万円分の取引ができることになり、より大きな利益を狙うことができます。
ただし、レバレッジの大きさと比例して損益変動が大きくなる点には注意が必要です。初心者の方はレバレッジを抑えた取引から始めるのがよいでしょう。
特徴32つの利益(為替差益・スワップポイント)が狙える
FXでは、為替変動による「為替差益」と、2通貨間の金利差により受け取れる「スワップポイント」の2つの利益が狙えます。
為替差益(キャピタルゲイン)
FXでの主な利益は、為替レートの変動により生まれる「為替差益」です。為替レートが円高のときに買い、円安のときに売るとその差額分が利益になります。例えば「1米ドル=100円」のときに米ドルを買い、「1米ドル=110円」になったときに米ドルを売ると利益が得られる仕組みです。
このような売買による利益は、キャピタルゲインと呼ばれます。
スワップポイント(インカムゲイン)
もうひとつ狙える利益が「スワップポイント」です。これは資産の保有によって得られる利益でインカムゲインに相当します。
スワップポイントは、金利が低い通貨で金利が高い通貨を買い、保有することで発生する利益です。為替レートの変動にかかわらず、保有している間はおおむね毎日受け取れます。また、通貨間の金利差が大きいほど受け取れる金額は多くなります。
反対に、金利が高い通貨で金利が低い通貨を買うと、マイナススワップが発生して金利差を支払わなければならないため長期保有時には注意が必要です。
利上げ・利下げ(中央銀行が政策金利を引き上げる・引き下げる金融政策)などがない限り、通貨の組み合わせとスワップポイントの損益の方向は変化しません。例えば、米ドル・日本円の場合、日本はゼロ金利政策が解除されたとはいえ低金利であるのに対し、米国は政策金利が5%台です。
この金利政策が大きく変わらない限り、日本円で米ドルを買うとスワップポイントはプラスとなり、その後、米ドルを保有している間は収益が発生し続けます。
例として、SBI FXトレードの2024年5月のスワップポイント(米ドル/日本円)を見てみると、1ヶ月間で1万米ドルあたり7,492円です。
この他にも、FXには「売りから取引できる」「ほぼ24時間取引できる」「手数料(スプレッド)が安い」といった特徴があります。一方、取引単位はFX事業者により異なりますが1,000通貨・1万通貨単位と大きな単位であるケースも多くなっています。
FXの利益・損失の仕組み
次に、FXの取引で損益が出る仕組みを具体的な金額で見ていきましょう。
為替レートにより損益の方向が変わる
為替差益は、前述の通り為替レートが円安方向に変動すると利益が出ます(買いから取引した場合)。
例として、米ドル=100円のときに日本円で1万米ドル(1万米ドル=100万円)を買った場合で考えてみましょう。
取引後に為替レートが変動し、1米ドル=110円(円安)、1米ドル=90円(円高)に変化すると保有通貨・損益は次表のようになります。円安方向に動くと10万円の利益が得られますが、円高方向に動くと10万円の損失が出てしまいます。
為替変動による保有通貨・損益の変化
例)1米ドル=100円のときに日本円で1万米ドルを購入した場合
1米ドル=100円のとき 1万米ドル購入 | 1米ドル=110円(円安)になると | 1米ドル=90円(円高)になると | |
---|---|---|---|
保有通貨の円換算額 | 100万円 ※100円×1万米ドル | 110万円 ※110円×1万米ドル | 90万円 ※90円×1万米ドル |
損益額 | – | +10万円 | ▲10万円 |
レバレッジにより損益の大きさが変わる
次に、レバレッジの違いで損益の大きさにどのくらいの差が出るのかを見てみましょう。レバレッジを高くすると為替変動のインパクトが大きくなります。より大きな利益を狙える一方で、予想に反する変動があると損失が大きくなります。
1米ドル=100円のときに日本円で米ドルを買い、その後、さきほどと同様に1米ドル=110円(円安)、1米ドル=90円(円高)に変化した場合の保有通貨・損益は次の通りです。同じ10円の為替変動でも、レバレッジ1倍の場合は±2万円の損益ですが、レバレッジ20倍の場合は±40万円と利益・損失ともに大きくなります。
レバレッジと為替変動による保有通貨・損益の変化
例)証拠金20万円で、1米ドル=100円のときに日本円で米ドルを購入した場合(レバレッジ1倍・5倍・20倍)
レバレッジ | 1米ドル=100円のとき 米ドル購入 | 1米ドル=110円(円安)になると | 1米ドル=90円(円高)になると |
---|---|---|---|
1倍 | 20万円 ※100円×2,000米ドル | 22万円(+2万円) ※110円×2,000米ドル | 18万円(▲2万円) ※90円×2,000米ドル |
5倍 | 100万円 ※100円×1万米ドル | 110万円(+10万円) ※110円×1万米ドル | 90万円(▲10万円) ※90円×1万米ドル |
20倍 | 400万円 ※100円×4万米ドル | 440万円(+40万円) ※110円×4万米ドル | 360万円(▲40万円) ※90円×4万米ドル |
※単純化のためにロスカットについては考慮しないものとします。
なお、実際には証拠金に対して損失が一定水準を超えるとロスカットという強制決済が行われます。
具体的な基準はFX事業者のルールにもよりますが、上記のレバレッジ20倍では、1ドル=90円まで円高になる前にロスカットされて損失が確定する可能性が高いでしょう。
FXの注意点
最後に、初心者の方でも知っておくべき注意点をご説明します。
注意点ロスカットや追証(おいしょう)が発生する可能性がある
上記で少し触れた通り、「ロスカット」とは損失が一定水準を超えた場合に保有しているポジション(取引により保有している通貨)が強制決済される仕組みです。
ロスカットは、意図せず損失が確定してしまうという側面はありますが、損失の拡大を防ぐという投資家を保護するためのルールでもあります。
ロスカットの基準となるのは証拠金維持率です。これは取引に必要な証拠金(必要証拠金)に対して資金(有効証拠金)にどの程度の余裕があるかを表すもので、「有効証拠金÷必要証拠金×100」で計算されます。
また、ロスカットと類似したルールに「追証(おいしょう)」があります。毎営業日にFX事業者による証拠金維持率判定が行われ、一定水準を下回った場合には追加で証拠金を入金するよう求められます。その後、期日までに追証が解消されないと強制決済されます。こういったルールがあることは覚えておきましょう。
なお、ロスカットや追証の基準は、FX事業者によって異なります。
まとめ
FXは、証拠金として預ける自己資金よりも大きな取引ができるため、少ない資金で高収益を狙えます。ただし、レバレッジを高くするとその分損失リスクも大きくなり、ロスカットの可能性も高まります。レバレッジには充分気をつけてFXを始めましょう。
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2024年7月5日時点の情報をもとに記事を作成しています。