UPDATE 2022.10.17
主要ネット証券を比較するポイントは次の6つです。株式、投資信託、ポイントプログラムなど、幅広くチェックしていきます。
国内株式(現物)
単元未満株
投資信託・投信積立
ポイントプログラム
系列銀行との口座連携サービス
iDeCo(イデコ)
国内株式(現物)は、主要ネット証券5社とも格安な手数料で取引できます。
その中でも特に、低コストで取引できるのはSBI証券、楽天証券、松井証券、auカブコム証券の4社です。この4社は、1日の約定代金合計50万円までの取引は手数料0円となります。
※SBI証券:アクティブプラン、楽天証券:一日定額プランの場合
マネックス証券にはこういった手数料無料サービスはなく、例えば1回50万円の取引をした場合、550円(税込)の取引手数料がかかります。
SBI証券 | 楽天証券 | 松井証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 |
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ネット証券各社の国内株式(現物)の手数料について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
単元未満株は、1株ずつ国内株式の取引ができるサービス。通常の国内株式の取引は100株単位であるため、単元未満株なら少額から始められます。
主要ネット証券では、楽天証券を除いた4社で単元未満株の取り扱いがあります。
単元未満株の取引手数料は、SBI証券、マネックス証券で買付手数料が無料。売却時にしか手数料がかかりません。
この2社の売却手数料と松井証券、auカブコム証券の取引手数料(買付・売却)はいずれも約定代金×0.55%(税込)です。5万円の取引で275円(税込)の手数料がかかるため、手数料自体は通常の国内株式(現物)に比べると割高ですね。
SBI証券 | 楽天証券 | 松井証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 |
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取り扱いなし |
投資信託の取引では、取扱商品数、積立サービス、スマートフォンでの取引しやすさといった点が比較ポイントになります。
商品数は、SBI証券、楽天証券が2,600本以上と多く、松井証券、マネックス証券、auカブコム証券が1,500本前後となっています。多ければよいということではありませんが、多い方が選択肢が広がります。
また、投信積立サービスでは、積立頻度や引落方法のバリエーションに差がありますが、総体的にSBI証券、楽天証券、マネックス証券が他よりすぐれています。
なお、スマートフォンでの取引しやすさでは、各社の取り組みに差があります。SBI証券、楽天証券のスマホサイトでの利便性が高くなっています。
SBI証券 | 楽天証券 | 松井証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 |
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ネット証券各社の投資信託のサービスの比較について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
調査対象のネット証券5社では、いずれもポイントプログラムが用意されています。取引や保有などでポイントが貯まり、ポイントは投資信託の購入や各種手数料などに利用することが可能です。
最もポイントが貯まりやすいのは、クレジットカード決済を利用した投信積立です。以前は楽天証券のみのサービスでしたが、現在はSBI証券、マネックス証券、auカブコム証券でも提供されています。
利用は特定のカードに限定されるものの、積立額に応じたポイント還元が受けられます。
ポイント還元率は証券会社により異なりますが、年会費無料のクレジットカードの中ではマネックス証券(マネックスカード決済)が1.1%、auカブコム証券(au PAYカード決済)が1.0%と高くなっています。
なお、クレジットカード決済による投信積立の上限額は各社とも月間5万円です。
その他のポイント獲得方法は各社で異なりますが、投資信託の保有残高に応じたポイント付与は5社ともに実施されています。
SBI証券 | 楽天証券 | 松井証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 |
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系列銀行との口座連携サービスとは、簡単に言うと「ネット銀行にあるお金をそのままネット証券での取引(株式や投資信託の購入)に使用できる」というもので、系列のネット証券とネット銀行間で利用できます。
口座連携サービスがあるのは、SBI証券(住信SBIネット銀行)、楽天証券(楽天銀行)、auカブコム証券(auじぶん銀行)の3社です。
SBI証券の場合はネット銀行側での振替というひと手間が発生するため、楽天証券、auカブコム証券の方が手間が少なくなります。
さらに、口座連携サービスの利用で3社ともネット銀行の普通預金に優遇金利が適用されるという特典がありますが、サービス内容は楽天証券、auカブコム証券がSBI証券を上回っています。
金利を見ると、楽天証券、auカブコム証券では系列銀行の優遇金利が年0.1%になるのに対し、SBI証券では住信SBIネット銀行の優遇金利は年0.01%と低めの設定です(いずれも税引前)。
また、楽天銀行、auじぶん銀行では普通預金すべてが優遇金利の対象になりますが、住信SBIネット銀行では普通預金から連携用の子口座であるSBIハイブリッド預金に振り替えた分のみという違いもあります。
楽天銀行では年0.1%の金利が適用されるのは300万円以内で、300万円超は年0.04%となりますのでご注意ください。
SBI証券 | 楽天証券 | 松井証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 |
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サービスなし | サービスなし |
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は、自分で老後資金を準備するための制度です。大きな税制優遇があるため、興味がある方も多いでしょう。
iDeCo(イデコ)では、金融機関によって運営管理手数料と商品ラインアップが異なります。
主要ネット証券5社は、いずれも運営管理手数料が無料です。
また、対象となる商品数には差があるものの、ラインアップは概ね悪くありません。ただ、auカブコム証券のラインアップは系列の運用会社(三菱UFJ国際投信、auアセットマネジメント)の商品が多くを占めている点がやや気になります。
SBI証券 | 楽天証券 | 松井証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 |
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iDeCo(イデコ)のサービス比較について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
6つのポイントを比較しましたが、主要ネット証券5社の中でおすすめはSBI証券と楽天証券です。
SBI証券、楽天証券とも、国内株式、投資信託やiDeCo(イデコ)といった商品側面だけでなく、ポイントプログラムや優遇金利といったサービス面も含め、総合的にすぐれています。
口座開設は無料ですので、両者で口座開設をしてWebサイトやアプリの使いやすさを比べてみるというのも良いでしょう。
2022年10月17日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。